戦いから学ぶべきことがたくさんあったソニー仙台戦
開始1分、右サイドの斉藤選手から絶妙のクロスがあがった瞬間に「これは行ける!」と予感する動き。最後はGKがはじいたボールを御給選手が押し込んでゴール。
「お~、今日は大量得点か?」という期待がふくらむ一方で、嫌なデータが頭を過ぎる。これまでゼルビアのホーム15試合で、2点以上の得点を上げたゲームは、わずか1試合。そう、なぜか、ホームで点の取れないゼルビア。野球でいう「スミ1」ではないけれど、「もしかして、今日もこの1点で終わってしまうのでないか!?」という不安。
さすがにゼルビアサポーターもよくご存知で、「残り89分、このままで終わってしまうんじゃない?」なんて声も聞こえてきた。
「でも、そんなことは、思っていても、絶対言ってはいけません。すぐに、現実になってしまうんだから…」
前節ホームの多摩陸上競技場のボコボコの芝に比べると、野津田のピッチはまるでビロードの様。一生懸命、芝の手入れをしてくださっているグランドキーパーの方には頭が下がります。本来なら、感謝の気持ちで、この芝状態を優位に生かすべきゼルビアですが、皮肉にも華麗なパスサッカーを展開したのは、ソニー仙台の方。
前回の武蔵野戦でも感じましたが、さすがに、この時期まで、JFL上位の順位に位置しているチームは、やっぱりうまいです。今のゼルビアに足りない何かを必ず持っています。武蔵野にしても仙台にしても、ボールに意志が込められているというか、パスをつなぐ各選手の頭の中に、ゴールにむかうまでの道筋が、共通のイメージとしてしっかりと描かれているようです。
「あのスペースに走りこめば、必ずパスが来る」「あそこにパスを出せば、必ず、受け手がいる」と信じて、パスを出しているので、時間の無駄がなく、展開がとても、スピィーディーです。一方、ゼルビアの選手は、まだパスの出し先を探していることが多いように思えます。その間に詰め寄られてしまうので、どうしてもパスの精度が落ちてしまうという悪循環に陥ってしまいます。
今日のゲームは、試合開始直前の3分間と、ラストの5分間を除けば、完全にソニー仙台にポゼッションを握られていました。前半だけでも多分、10回近くのCKのチャンスを相手に与えていたのではないでしょうか?
それでも、なんとか引き分けたのは、シーズン後半に近づき、JFLの戦いにも慣れ、やっぱり、ゼルビアも力をつけてきたからだと思います。
前半終了間際の、1番得点を与えてはいけない時間に失点してしまいましたが、味方DFに当たって、ふわりとループ気味に決まった相手ゴール。あれは、どんなGKでも取れません。
後半の石堂選手の直接、ゴールを狙ったFKが、もう少し落ちていれば、CKからの森川選手のヘディングシュートの頭に当てる角度があと少しちがっていれば、ゼルビアが勝利していたかもしれません。でも、「運」を引き寄せるものやっぱり実力のうちなんですよね。
悪いほうの予感があたってしまい、結局、今日も勝利できずに終わってしまいましたが、前回の武蔵野戦に比べれば、ずっと面白いゲームでした。
酒井選手が相変わらず、走っていました。最年長の彼が、多分、チームの誰よりも多く走っています。ゲーム後のふれあいサッカーのときは、足を引きずっていましたが、それでも用具を自ら運び、子供たちに優しいまなざしを向けていました。プロ中のプロです。
石堂選手の調子があがってきたように思います。もともと高いポテンシャルを持っている選手です。サインの横に「感謝」の文字を入れるようになってから、きっと、何か感じるものがあったのだと思います。がんばってほしいです。
森川選手が入ると、やっぱりチームの雰囲気が明るく、元気になります。酒井選手のブログに書かれていた「S」サイズのシャツの話は、何度、読み返してみても、笑ってしまいます。プレイでは、「S]サイズではなく、のびのびと「XL」サイズをめざしてください。
残り3節。今日、北九州を4対2で破ったTDKも含めて、2011年度のJをめざすためには、超えなければならない高い壁との戦いが続きます。高い目的意識を持って、試合に臨んでほしいと思います。
(天野)
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