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2012年10月

福島県須賀川市の障がい者事業所と仕事でつながる。

明日から、福島に出張します。

スワンカフェ&ベーカリー町田店の就労移行支援事業所(以下、「スワン移行」)で、おこなっている作業を、福島県内の障害者施設でもとりくんでいただけることになり、作業内容の説明をするために、スワン移行の利用者1名といっしょに行ってきます。

震災、そして原発事故の影響による企業の撤退や縮小で、請負作業が激減して、利用者の作業確保に困っているという話を聞き、この間、就労支援センターらいむを通して、「福島に出せる仕事はないか?」と、企業さんに働きかけてきました。

スワン移行で、6月からとりくんでいるトレーディングカードの仕事は、作業を細分化すれば、比較的障害の重い人でもとりくめる仕事です。完成品がそのまま商品になることで、見通しが持ちやすく、達成感も得られます。また、小型の段ボール1箱に、完成品1000パックが入るので、遠距離の作業所に仕事を出す場合に、一番ネックとなる物流コストの面でも負担を最小限に抑えることが可能です。

仕事を出してくださっているブックオフコーポレーションの特例子会社である株式会社ビーアシストさんに、お願いさせていただいたところ、真摯にご検討をいただき、被災地支援の観点からも大切なとりくみであると、GOサインをいただくことができました。

早速、JDF被災地障がい者支援センターに、お話を持っていったところ、福島県須賀川市の就労継続支援事業所9か所の連携による「BSN(須賀川B型就労ネットワーク)」さんから、「ぜひ、やらしてほしい!」という申し出を受けました。

明日は、初回分の資材を持って、BSNのとりまとめをしてくださる「ワークセンター麦」さんを訪問させていただき、作業の説明と実演をさせていただく予定です。

同行する利用者のIさんは、田舎が福島県のいわき市ということで、同行者を募った際には、真っ先に手を挙げてくれました。3連休は、いわき市に行っていましたが、また、明日から福島に行けるということで、張りきっています。

どんな作業か、イメージを持っていただくために、今日のスワン移行での作業の様子を紹介します。

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今日の午後は、手前の6人でトレカの作業にとりくみました。
奥の2人は、別の作業をしています。

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カードを色別に仕分けています。
折れたり、汚れてたりしているカードははじきます。
カードの絵柄がみんな違うので、飽きませんが、
カードに興味のある人は、逆に仕事がはかどりません。

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ルールに従って、カードを10枚ずつ組みます。
カードの痛みや汚れは、この工程でも再チェックします。
組み上がったカードを販売用の袋に入れます。

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袋に入ったカードを電気バカリで計量します。
カードの数が違っていると、音が鳴りません。
その時は、袋の中を再チェックします。

計量を通過したカードをシール留めします。
はがしたシールは、あちこち、くっつかないように
ガムテープにまとめます。

シール留めした袋は10パックずつ束ねます。
それを段ボールに、1000パックつめて、発送します。

どうです? そんなに難しくはありませんし、おもしろそうな作業でしょ!

明日から、スワン移行の写真と同じような風景が
須賀川市の事業所で始まります。

福島と東京の事業所が、同じ仕事でつながっている。
ちょっと、いいと思いませんか?

仕事を提供してくださる「ビーアシスト」さん、仕事を請けてくださる「BSN」の皆さんに感謝です。

(天野)

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試合後に、ひとりでスタンドのゴミを拾うMくんの姿に、サポーター魂を見た。

日曜日は、「東京クラシック」の観戦に、味スタへ。

味スタに来たのは、3年ぶりくらい。
前回は、FC東京と横浜Fマリノスのゲームでした。

5万人収容のスタジアムで、ゼルビアが公式ゲームを闘うという事実に感激。
屋根付きスタジアムをサポーターの声援がガンガン響いて、
応援に一層、熱がこもります。

選手入場時の風船のコレオグラフィーのパフォーマンスは楽しかった。
円陣のかけ声の後、パンパーン!と一斉に弾けた風船。
選手たちのやる気に火をつけたにちがいない。

4月にホームで対戦した時は、
1対2の結果に終わったが、
得点差以上に、力の違いを見せつけられたような印象が強い。
ヴェルディの選手のスピードや当たりの強さにまったくついていけなかった。

半年経って、Jのスピードや当たりの強さにも慣れたゼルビアの選手たち。
何より、臆することなく、互角に勝負できるようになってきた。

前半ATのヴェルディの波状攻撃を、修行、田代、ガンジン選手の
必死の守りで跳ね返すシーンを見て、
選手たちのこの一戦にかける闘志を感じた。

後半、相手のビューティフルゴールで先制されても、
心はまったく折れなかった。

残り20分を切り、満を持して、平本選手の投入。
強引なドリブルでガンガン仕掛ける。
ファールで止めるしかなくなった相手の反則で
遂にPKを獲得。

猛烈なプレッシャーをはねのけるように
ディミッチ選手が右隅に決めて、
同点!
ゴール裏は、まるで、勝利したかのような盛り上がり。
でも、まだまだ同点だ。

ここで、勝又選手の投入というこになれば、
もっと盛り上がったかもしれないが、
オジーは、DFの選手を投入。
(10日の天皇杯と両にらみなのかな?)

5分という長いATをお互いにしのぎきってのドローで終了。

遠く、名古屋と山口から
ゼルビアの応援に駆けつけてくれた知人に、
なんとかゼルビアの勝利をお見せしたかったのだが、残念!

それでも、ふたりともとっても満足した様子。
特にゼルビア・サポーターの応援には感心していました。

ゲームの後、
並んで観戦していたMくん(去年公式HPのゼルビア人にも取り上げられた知人)が、
一生懸命、スタンドのごみを拾い集めている。

初めて訪れるスタジアムのときには、
必ず、事前に下見をするMくん。
今回も、仕事帰りに、しっかりと下見をしたという。

「まだまだ、これからです!」
「次もがんばって応援しましょう!」

試合中も、彼の叫び声が途切れることなく響いていた。

こんな熱い気持ちのサポーターに支えられているのが、ゼルビアの魅力のひとつだ。

残り5試合。絶対残留!

(天野)

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「ガレキは辛いんです。廃棄物、混合ごみ、混入土砂… どんな言葉で言い替えたって辛いんです。」

ジャーナリストで、ノンフィション作家の丸山佑介さんの最新刊「ガレキ」(ワニブックス)を読みました。

本の帯には、次のように書かれていました。

「東日本大震災で発生したガレキの受け入れを通じて、あらためて”絆”を問う魂のルポルタージュ!」

「震災ガレキと今なお対峙する被災者、苦悩する行政、広域処理に反対する市民、受け入れを表明した首長たちの”心の声”がここにある!」

「本当に受け入れて欲しかったモノは、放射能なんて付いていない、心の奥にある清らかな優しいモノのはずだった」(被災地の女子高生の言葉)

「ガレキ」は、「瓦礫」ではありません。
何度か、被災地を訪ねて、うず高く積まれた「瓦礫」の山に
引き寄せられるように近づいて、
目を凝らして見た瞬間から、「瓦礫」は「ガレキ」に変わります。

「絆」という、平時であれば、あまり見向きもされない言葉に
まるで日本中がわき返ったような状態になった震災直後から、
1年半を過ぎた今、
時折、街中で見かける「絆」と書かれたポスターが、
色あせたり、破れたりしているのと同じように、
被災地のことが段々と、忘れ去られようとしているのは
悲しいことです。

これから、短い秋を駆け抜け、また厳しい冬を迎えようとしている
被災地で暮らす人々。
1日も早い復旧・復興に向けて、
先頭に立ち、被災地で踏ん張る首長たちの言葉が、心に響きます。

「自然災害は被災した皆さん、あるいは宮城県民の責任ではありません。
ガレキ、ガレキとも言われますが、
皆さんの家から不要物として出されたゴミではありません。
このガレキは誰もが自分の意思で出したわけではないのです。
それどころか、
どんなものであっても、ひとつひとつがこれまでの大事な財産だった。
個人の資産だった。
大切な宝物ばかりで誰にも奪われたくない大切なものだった。
それが昨年3月11日に突然津波により流されてしまった。
その結果がガレキとなっている。
ガレキを出した当事者意識を持っている皆さんひとりひとりは
むしろ被害者なのです。
よって気にすることはありませんし、
誰にも臆することはないのです。
…中略
もしこのことで反対意見を持つ人がいたら、
少しだけ考えてみていただきたい。
すでに震災から1年以上が経過した現在でも
ガレキの中からはいろいろなものが出てきます。
その中には、津波に飲まれる瞬間まで生活の空間にあってであろうと
思わせるものだってある。
私たちはひとくくりに「ガレキ」というひとことで片付けてしまいがちですが、
ひとつひとつの中に人生やドラマが含まれているのです。」
(宮城県知事 村井嘉浩さんへのインタビューから)

「もともとガレキは市民の財産だったものです。
ガレキの山は遠くから見れば廃材ですが、
近づくとひとつひとつがわかる。
子どものおもちゃだったり、洋服だったり、
家具の欠片だったり、本の切れ端だったり、
生活雑貨だったりする。
家族が見れば自分の家のものだとわかります。
もしかしたら亡くなった人のものかもしれない。

ガレキは辛いんです。
廃棄物、混合ごみ、混入土砂…
どんな言葉で言い替えたって辛いんです。

それが自分の前に取り残されていて、
まだあることは大変辛い。
それは自分の子供を轢き殺した車が
玄関に置いてあるようなものだからです。
…中略

ニュースでガレキ問題が放送される。
それは、ただでさえ思い出したくないことを
またクローズアップされることになる。
…中略

陸前高田だけではなく被災地の人からすれば、
被災した日から、ずっとそこにあるものなのです。
広域処理で運ばれる先の事情ばかりが注目され、
ガレキを生みだした地域にいる被災者の感情が
置き去りにされていることで、
余計に感情論で語られているように思います。
被災地の現状からすれば、一刻も早く片付けてしまいたい。
片付けるためには感情を抜きにした処理を迅速にするべきなんです。

ただし、みんなが安全で安心できるように
科学的根拠をきちんと示す。
ガレキの処理の話なんて通過点に過ぎないはずなのに、
そこで躓いてどうするんだと思うのです。」
(岩手県陸前高田市長 戸羽太さんへのインタビューから)

「ガレキは辛いんです」
「仮設住宅での暮らしは辛いんです」
「仕事のないことが辛いんです」
数えきれないくらいある被災地の「辛いんです」を
被災地以外の私たちが、
最大限の想像力を働かせて、
考えてみることの必要性を、
いま一度、気づかせてくれる素晴らしいルポだと思います。

断りなく、本から引用してしまったことをお詫びしながらも、
たくさんの人にぜひ、読んでいただきたいと思う気持ちを
ご理解していただければと思います。

来週半ばに、福島に行ってまいります。
震災の影響で、仕事が減ってしまった須賀川市の作業所を
訪問させていただき、
首都圏の企業さんにご協力いただいて、出していただけることになった
仕事の仲介をさせていただくことが訪問の目的です。

今、私が働いているスワン移行の障害のある利用者も同行してくれることになりました。

自分にできることは、本当にわずかなことですが、
息長く、続けていきたいと思います。
それが、被災地で「ガレキ」を目の当たりにした者の
「責任」ではないかと思うのです。

Bookgareki

「ガレキ」(丸山佑介/ワニブックス)
ぜひ、お読みください。

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パンとカレーで、障害のある人の経済的自立をめざす「ハートランド福井」さんのお店を訪ねました。

 先週末は、福井市で開催された「きょうされん」の第35回全国大会に参加しました。

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 福井は路面電車が走る街。
 全体会会場のフェニックス・プラザの最寄り駅・田原町は、「福井鉄道福武線」と「えちぜん鉄道三国芦原線」の乗り換え駅で、鉄ちゃんにとっては、何とも嬉しいロケーション。

 福井には、「NPO法人ハートランド福井」さんが経営するスワンベーカリーのお店が2軒もあります。

 「スワンベーカリー ハートランド福井」さんは、「スワン町田2号店」と同様に、ショッピングセンターの中で営業されていると聞き、大会参加前にお邪魔させていただきました。

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 福井駅から、車で5分ほど走った国道8号線沿いのショッピングセンター「パリオシティ」さんの中にお店はあります。
 タクシーの運ちゃんの話では、「県内唯一のトイザラスさんが入店しているので、休日は子ども連れのお客様で賑わっているそうです。

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 1階グルメシティの奥、酒類販売コーナーの先にめざすお店がありました。向かって右側は、ガラス貼りのパン工房で、スタッフの働いている姿がお客様から見えるようになっていました。

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 「スワン町田店」「町田2号店」も、パンづくりの様子が見られる造りになっていますが、ここは、もう100%丸見えです。もちろん、緊張もあるでしょうが、働いている人にとっては、誇らしい舞台です。

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 カフェは併設しておらず、持ち帰りのみですが、店内は明るく清潔で、焼き立てのパンがおいしそうに並んでいました。

 「ハートランド福井」さんでは、2軒のパン屋に加えて、カレーショップを更に2軒、経営されています。

 4つの店舗で働く障害のある人の数は60名。事業形態は、就労継続支援A型(定員50名)と就労移行支援(定員10名)となっています。

 各店舗の責任者も障害当事者の方が大半を占めているとのこと。

 大会の会場で、法人理事長の福田さんにご挨拶をさせていただき、少し、お話をうかがいましたが、経営はかなり厳しいとのこと。それでも、A型にこだわる心意気に感動しました。

 夜、ホテルのそばに、カレーショップの1軒があることを知り、早速、お邪魔しました。

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 「ガネーシャカレー 菅谷店」。「ガネーシャ」とは、あらゆる障害を除去するインドの善神で、象の顔をしています。

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 売りは、「金沢カレー」。「福井なのに、なぜ、金沢カレーなの?」と、ちょっと突っ込みたくもなりますが、少し甘口のトロッしたカレーにトンカツと千切りキャベツがのっかているのが、基本形のようです。翌日、もう1軒の県庁近くのお店で、カツカレーを食べて帰ろうと思ったので、この日は、オムカレーとビールを注文。こっちも、おいしいです! お値段もとってもリーズナブル。

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 店内は4~6名座れるテーブル席が3つに、カウンター席が10席くらい。明るく広々としています。注文は、自動販売機でチケットを買います。レジに気を使わずに済むのは、働いている人にとっても、楽ちんかもしれませんね。

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 私がお邪魔した19時過ぎの時間は、責任者の方の他に、3名のスタッフの方が働いていました。営業時間は20時30分まで。閉店後の後片付けまで、きっちり終わらせてから帰宅されるそうです。
 この前、訪ねた岩手県宮古市の焼鳥屋さん「とりもと」さんでも、障害のあるスタッフが、22時の閉店まで働いていました。(片付けを終えると、帰宅は23時)
 「障害のある人だから、夜遅くまで働くのは無理」といった考え方は、もう、そろそろ変えていかなくてはいけませんね。

 本当は翌日に、もう1軒ずつのスワンとカレーショップを訪問する予定でしたが、台風が近づき、帰れなくなる危険性が高まったので、あきらめて、福井を後にしました。

 北陸本線の特急がお昼前から運休になってしまい、普通電車の接続も心配だったので、名古屋まで高速バスを使い、名古屋から新幹線に乗りましたが、台風直撃の影響で、5時間、新幹線の中でした。

 カツカレーが食べられなかったのが、なんとも残念。また行きます!

 「ハートランド福井」の皆さん、ありがとうございました。

 これからも、障害のある人の経済的自立と社会参加をめざして、いっしょにがんばっていきたいと思います。

(天野)

 付録です。

 福井にも、サッカーJリーグをめざすチームがありました。

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 「サウルコス福井」を応援する自販機。

 「目指せJリーグ!」の言葉が、懐かしくも思えますが、FC町田ゼルビアは、今がまさに正念場。折角、昇格したJリーグから、落っこちることのないように、応援します。

 絶対残留!

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