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「原発にまげでらんねぇ!」と、復活したチキンウィンナー・フランクフルト・地鶏つくねを是非、ご賞味ください!

 先日(10月18日)、福島県郡山市にある「社会福祉法人にんじん舎」さんを初めて訪問させていただきました。

 同法人が運営する就労継続支援B型事業所の「共働作業所にんじん舎」では、第1次産業を中心とする地域や自然との共生を目的に、養鶏場や農場の運営の他、BDF(バイオディーゼル燃料)の製造作業にとりくまれています。

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(「平飼い」で飼育されている「にんじん舎」の養鶏場)

 にんじん舎さんの事業の特徴は、「もったいないSプロジェクト」と銘打ち、食品残渣(学校や高齢者施設、飲食店などからだされる食べ残しの生ごみ)や食廃油(使い終わった天ぷら油)などを利用した「リサイクル循環型システム」を構築し、無駄をなくすと共に、これまで無駄と思われていたものから新たな価値をつくりだすことに、継続的にとりくまれてきたことです。

 東日本大震災の発生直後、この「循環型システム」は、大きな力を発揮しました。ライフラインや物流がストップし、深刻な食料や燃料不足の状況に陥った中、にんじん舎さんは、養鶏場や農場で生産した食料や、BDF工場で製造した燃料を避難所などに提供し、地域貢献の役割を果たしました。

 電気が止まり、人工呼吸器などの医療機器を使っている方が生命の危機に直面する中、にんじん舎で製造したBDF燃料を発電機に使用することで、危機を免れることができたというお話を伺いました。私自身も、3月末のガソリン不足の中で、東北の被災地を訪問した帰りに、東北道のPAで、にんじん舎さんのBDF燃料車に出会い、「燃料不足を気にせず、自前で調達し、走り回っていること」に感銘を受けた経験があります。

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(「にんじん舎」のBDF燃料車両、背景は製造工場)

 地震や津波といった自然災害に対しては圧倒的ともいえる「サバイバル能力」を発揮した自然や地域と共生した「循環型システム」ですが、その強みを一瞬にして消し去ってしまったのが、福島第1原子力発電所の事故による放射能汚染という人的災害です。

 野菜を食べる人や農場で働く障害のある人たちの「安全・安心」を心がけてとりくんできた農薬を使わない野菜づくりや、鶏の成長を促し、おいしい鶏卵をつくるために、とりくんできた屋外の運動場で鶏を自由に動き回らせる平飼いといったとりくみが、原発事故によって、存続の危機に晒されることになってしまいました。

 理想を追求し、完璧に築き上げてきたはずの「システム」が、いとも簡単に崩壊してしまうことの恐ろしさが言葉にならないほどのショックです。

 現在、にんじん舎さんでは、様々な対策を講じながら、この人災による危機と戦っています。農場や養鶏場で生産した野菜や鶏卵、鶏肉などは、すべて放射線量を測定するとともに、国の定める食品安全基準の暫定基準値の10分の1を独自の基準値として定め、これを下回るもののみを販売しています。

 たとえ障害者施設と言えども、商品を買ってくださる消費者の方の安全と安心を第1に考えて、商品を製造・販売することは当然の義務です。しかし、毎日、農場や養鶏場で、放射線量を計測したり、作業所の中に放射能測定機器が常備されている光景を突きつけられると、あまりに重い責任が、一福祉施設に押し付けられていることに憤りを覚えます。

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(作業所内に設置された食品放射能測定器)

 同時に、大変、申し訳ない気持ちでいっぱいになります。それは何かと言うと…、福島第1原子力発電所は、東京電力の発電所です。すなわち、ここから供給される電力は、福島で暮らす人たちにとっては、まったく無縁のものです。自分たちにとっては何のメリットもない原発で起きた事故のデメリットの部分を全部、背負わせてしまっていることに対する申し訳のなさです。

 

 「にんじん舎」さんでは、廃鶏(卵を生まなくなった鶏)を利用して、ウィンナーやフランクフルトなどの製品も市場に送りだしていました。OEMの手法で、福島県南相馬市小高区にある食肉加工業者さんに製造を委託していました。原発事故の影響で、工場があった小高区は、「警戒区域」に指定され、立入禁止となり、製造も一時ストップしてしまいました。

 この業者さんが、「原発にまげでらんねぇ!」と、「警戒区域」外の仮設工場で、製造を再開され、ソーセージづくりが「復活」しました。

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(仮設工場で製造を再開したハム・ソーセージ工場/南相馬市原町区)

 「にんじん舎」の養鶏場で飼育されている鶏は、福島県のブランド鶏の「会津地鶏・福島クロス」という品種です。会津地鶏は、会津地方で古くから飼育されていた絶滅寸前の地鶏をもとに改良された品種で、肉には歯ごたえがあり、脂がのっているため、こくやうまみに大変優れています。

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(会津地鶏は福島県のブランド鶏)

 「にんじん舎」の事業所を見学した後、ウィンナーやフランクと、地鶏つくねのスープを御馳走になりましたが、それはもう、ほっぺたが落ちるくらいの美味しさでした。

 今回、無理にお願いして、「にんじん舎」さんから、ウィンナー、フランクフルト、地鶏つくねを各50パック分けていただきました。できれば、今後も継続して、販売にとりくむことで、「にんじん舎」さんを、そして、福島を応援していきたいと考えています。

 冷凍商品のため、通信販売では、送料が高くついてしまうため、今回は、ウィズ町田の店舗型事業所の「スワンカフェ&ベーカリー町田店」と「とうふ菜園玉川学園前店」で、店頭販売のみで、販売させていただきます。是非、「復活」のウィンナー、フランクフルト、地鶏つくねをご賞味ください。(詳しくは、下のチラシをご覧になってください)

「hukkatu_soseiji.doc」をダウンロード

 3月11日以降、私にとっては、今回が4度目の被災地への訪問になりました。おそらく、あの震災がなければ、1年の内に、これだけ東北に足を運ぶこともなかったであろうし、東北の障害者施設の方やその他、多くの方とお会いしたり、お話させていただくこともなかったと思います。大震災は多くのものを奪い去ってしまった一方で、また新たな価値観やつながりも生みだしました。生き残った人々、そして、被災していない私たちがやるべきことは、そうした価値観やつながりをより大きなもの、密なものにしていくことではないかと思います。

 被災地では、これから短い秋を終えて、寒さ厳しい冬へと向かいます。「旧」に戻す復旧までにも、更に、ゼロから新たな枠組みをつくりだす復興までには、まだまだ相当な時間がかかります。被災地以外で暮らす人たちにとっては、あの震災が遠い記憶になり、消え去ろうとしてはいませんか? 「忘れ去ること」も、人間が生きていくためには、必要な本能的な力かも知れません。しかし、意志的な力で「忘れ去らない」努力をすることが、今はまだ必要なのだと思います。

 訪問中にひいてしまった風邪が抜けきらないまま、ボーっとした頭で、何だかよくわからない文章を書いてしまいました。ごめんなさい。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

(天野)

 

 

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