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戦国JFLを勝ち抜くキーワードは、「チャレンジャー精神」

 後半45分終了間際に掲示されたアディショナルタイムは4分。

 それまでにもずいぶん、HONDAよりの笛が吹かれていたので、もう驚くこともない。サポーターにできることはひとつ。ゼルビアの勝利を信じて、最後まで声を上げ続けること。ゴール裏がそしてスタンドが見事にひとつになった。

 昨年、一度も勝てなかった強豪HONDAを相手に、1対0の勝利。

 2009年のアウェー都田でHONDAに3対0で勝った試合、2010年の天皇杯2回戦で東京ヴェルディに1対0で勝った試合を思い出した。

 共通するキーワードは、「チャレンジャー精神」。

 開幕前から、なぜか、今季JFLの優勝候補に挙げられてしまったゼルビア。知らず知らずのうちに、そんな下馬評に惑わされて、勘違いして、「受けて立つ」気持ちにさせられていたのかもしれない。

 その最たるゲームが、アウェーの松本戦。試合前の松本サポーターのブログを見ても、「町田には勝てない」というあきらめムードが多勢を占めていた。しかし、蓋を空けてみれば、開き直った松本の選手たちの気迫に圧倒されての完敗。ホーム佐川印刷戦で持ち直したかと思われたのも束の間。前節、長崎戦での大敗。

 選手たち以上に、我々サポーターにも「過信」があったのかもしれない。草津戦、琉球戦と続いた大量得点で、「俺たちは強いんだ」という共同幻想の罠に囚われ、いつしか、一番大切なチャレンジヤー精神を失いかけてしまっていた。

 試合日程に恵まれたと思う。いまいち調子が上がらないとは言え、ゼルビアにとってHONDAは、紛れもなく「格上」の相手。加えて、エースとキャプテンを欠く中、今のゼルビアにできることは、「格上」相手に胸を借りるつもりで、全力で走りきることしかない。

 もうこれ以上、後がない状況を打開するために取ったポポヴィッチ監督がこの日、用意した、GK修行選手、CB太田選手の布陣は、ゼルビアに忘れかけていた「チャレンジャー精神」を取り戻させてくれた。危なっかしいという批判もあるが、修行選手の前に前に飛び出す守りは、選手たちをそしてサポーターを勇気づけてくれる。常に吠えまくる太田選手の気迫は、選手全員に、そしてサポーターに乗り移る。

 「チャレンジャー精神」こそが功を奏しているのは、今のJ1の順位を見ても一目瞭然。J2から這い上がってきた柏が首位。震災をばねに不敗神話を継続中の仙台が3位。優勝候補のもたつきを尻目に「格下」チームが上位を占めている。

 昨年の天皇杯ヴェルディ戦。Jリーグ昇格の夢が断たれた直後のゲーム。誰が考えてもモチベーションの低下は否めない中で、選手とサポーターが一丸となって勝利した伝説のゲーム。あの時、みんなを支えたのは、「俺たちはどんな逆境にも負けない!」「今に見ていろ!」という熱い気持ちとチャレンジャー精神(チャレンジ魂)だ。

 4分間のアディショナルタイムの間に、もう1点取れそうな予感を感じた人がたくさんいるくらいの、最後まで集中を切らさないナイスゲームだったと思う。そして、「もう1点」取れなかったことが、却って良かったと思う。なぜなら、「もう1点」「もう1勝」が次のチャレンジャー精神を生み出す力になるから。

 前半を終了して、控えの選手たちがハーフタームのアップにピッチに向かう。引き上げてくる修行選手の肩をたたき、吉田選手が二言三言、言葉を交わす。

 後半のアディショナルタイムになって投入された酒井選手。出場時間はわずか1分。でも、その1分間のために、出場までの90分間、いつ声がかかってもいいように、黙々とアップを続けている。

 そんな22番や11番のくさらない、ひたむきな姿勢が、大好きだ。

 今日、HONDAに1対0で勝ったことは自信にしても良い。でも、そのことを決して過信してはいけない。次節対戦する長野は、今季JFLに参入したばかりとは言え、前節までは、ゼルビアよりも上の順位にいた。ゼルビアが(たまたま)一蹴した琉球が首位。飯塚選手が移籍後初得点を決めた長野と同様、今季参入の讃岐が2位。と、「チャレンジャー精神」を以って、リーグ戦に臨んでいるチームが上位を占めている。

 常に相手をリスペクトして、常にチャレンジャー精神を以って、常に全力で試合に臨むこと以外に「戦国JFL」を勝ち抜く手段はない。

 ゼルビアが、そんな意識を持って闘うチームに成熟した時、本物の王者に一歩近づくのだと思う。道はまだまだ遠く長い。でも、その道を歩み続けることが何よりも大事だ。

(天野)

 

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