市内の就労移行支援事業所の事業休止。利用者、職員への謝罪の一言がせめてもの企業の社会的責任ではないか?
本日(6月30日)をもって、町田市内にあるひとつの就労移行支援事業所が事業休止となった。
一昨年の6月に、東京都で初めての民間企業による就労移行支援事業所として、脚光を浴びてスタートしたものの、親企業の業績不振により、わずか2年余りで事業休止という事態になってしまった。
利用者の人たちに、事業休止の方針が伝えられたのは、おそらく今年に入ってからだったと思う。らいむの登録者の中にも、この事業所の利用者の方がおふたりいらっしゃる。そのうちのひとりOくんは、最終日となる今日も健気に通所した。昨日まではもうひとり仲間がいたが、今日、通所したのはOくん、ただひとり。
最後まで、Oくんの面倒を見てくださった、職員の方からは、「これから先、何度も失敗があるかもしれないが、絶対にめげずにがんばってほしい」という餞(はなむけ)の言葉をいただいたという。
Oくんも、職員さんの言葉をしっかりと受けとめ、就業後におこなったらいむでの面談の中でも、「あきらめずにがんばる!」と力強く語っていた。
同じ、福祉の現場に関わる人間としては、Oくんに最後の励ましをかけてくださった職員さんには心から感謝している。もしかすると、明日からの自分の生活に対する保障も何もない状態であるかもしれないのに、最後まで誠実な姿勢を崩すことなく、Oくんにお付き合いをしていただいたことには、感謝の念がつきない。
一方で、事業を投げ出した企業に対しては激しい憤りを感じる。「休止」という言葉で無難に誤魔化そうとはしているが、「再開」の見込みは示されず、実質的には「撤退」である。
Oくんのように、就労移行支援事業所の利用期限2年間を全うすることなく、いきなり事業の休止を告げられ、先行きの見えない不安の渦の中に投げ込まれた利用者の方、また、特別支援学校の教員職を退かれ、この事業所の立ち上げに熱心に関わられたにもかかわらず、企業の姿勢に翻弄され体調を崩され、退職を余儀なくされたとお聞きしている方の無念さを思うと、この企業のあまりに無責任な姿勢は断じて、許すことができない。
介護事業への民間企業の参入が認められた結果、同じような事態がいくつも生じたことは記憶に新しい。介護よりももっと金にならない障害者福祉の事業に参入することでで、この企業は一体、何を得ようと考えたのか? 開設時には、華々しく、「民間企業では東京初の就労移行支援事業所」とプレスリリースで謳っている企業のホームページにも、今回の事業休止のお知らせは見当たらない。
障害のある利用者の人たちや、志半ばで事業終結の憂き目にあった熱意ある職員の人たちに、せめて謝罪の一言でも述べることが企業の社会的責任ではないかと思うが、いかがなものか?
らいむとしては、もちろん、ふたりの利用者の方の就労支援をしっかりとおこない、是が非でも就職につなげていきたい。
(天野)
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