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2008年12月

質疑回答書に対するコメント

 「質疑回答書」がホームページにアップされていました。

 町田市ホームページのトップページの左下にある「事業者のみなさまへ」>入札・契約>プロポーザルによる契約案件の公表>「町田市障がい者就労・生活支援事業業務委託契約」公募型プロポーザルについて>(7)質疑回答書(PDFファイル)でようやくたどり着くことができます。

 質問は全部で25個。通し番号は振られていませんが、1番目から15番目までが、ウィズ町田から提出した質問に対する回答です。

 以下、回答に対するコメントを記します。

 1番目の質問に対して、万が一、3月議会で予算が承認されない場合については、この事業の実施については再検討するという文言があります。3月議会は、2月27日に開催。3月3日に、新年度予算の提案がなされ、6日~12日までが一般質問。13日と16日に健康福祉常任委員会。3月30日に本会議で表決をおこなうスケジュールになっているようです。

 そうすると、最終的に予算が決定されるのは、3月30日。そこから、再検討を始めて、再度、公募をかけるというこになると、少なくとも2ヶ月くらいの空白期間が生じてしまいます。「最悪」の事態を想定した対応が検討されているのか、そもそも、審議会など市民との合意形成も十分でないまま、この時期に公募をおこなうことが適切であったのかを疑問に感じます。

 2番目の質問に対しては、企業等の参加はできないという回答でした。この件については前回のブログでコメントしたとおりです。

 4番目の質問に対しては、引継ぎ業務に係る費用は事業者負担という回答でした。受託候補者が決定した時点で、再協議するという含みが示されていますが、「何をどこまで引き継げば良いか」という点に関しては、まずは市が指針を示すことが必要です。また、現行事業者、新規事業者ともに、通常業務をおこないながら、引継ぎ業務をおこなうことは非常に困難です。そのため、時間外や休日を使って、引継ぎ業務をせざるを得なくなります。再協議をおこなう際には、ぜひとも、事業者の時間的・経済的な負担をなくす提案をいただけることを期待しています。

 5番目の質問に対しては、現在の登録者を引き継ぎ、かつ、新規登録者も受け入れよという回答でした。それであれば、なおさら、説明会の際に、正確な総登録者数および障がい別の登録者数を示すべきであったと思います。12月19日のブログに、それぞれの数字を示してあります。説明会の参加団体の方に、市からの資料提供をお願いしたいと思います。

 就労見込み者数についても、各計画を参考にして、応募団体が独自に数値目標を示せということでしたが、これについても、市の姿勢はあまりにも無責任であるように思います。計画の数値目標は、就労移行支援事業所など、市内の就労系事業所(社会資源)の目標数値の積み上げ合計と関係するもので、「利用者」のいない就労・生活支援センターが、目標として挙げる数字ではありません。就労・生活支援センターの役割は、各事業所と連携し、各事業所の掲げた数値目標を達成するお手伝いをすることです。このあたり、就労・生活支援事業の性格や役割をどのように考えていらっしゃるのか、非常に不安に思うところです。

 7番目の質問でお聞きしたかったことは、各委員がどれだけ、この事業について理解されているかということです。選考委員の氏名や役職を現段階で公表していただくことなど、誰も期待していません。上の段落にも書きましたが、一番気にかかることは、事業の中身をどれだけ理解しているかということです。

 10番目の質問に対して、地域開拓促進コーディネーターの役割は、就労、生活支援の各コーディネーターがそれぞれの業務の中で兼務せよという回答でした。地域開拓促進コーディネーターは、東京都が就労支援の拡充策として、平成19年度から新規に配置基準を設けた職種です。その業務内容は、①就労希望者の積極的な掘り起こし、②授産施設等の経営者、職員、親、障害者本人に対する一般就労への働きかけ、意識改革、③障害者雇用に取り組む企業への継続的な助言や支援、④障害者雇用に取り組もうとする職場の新規開拓となっています。

 現行事業者であるウィズ町田では、平成19年度から、その配置を要望していましたが、かなわず、ようやく、平成20年度に配置が決まったものです。少なくとも、どちらか1つのセンターにおいては、配置が必要な職種です。(最悪、基礎的事業の人員配置を調整してでも) 兼務は職員の過重労働を生むことにもつながります。前の項目と併せて、本当にこの事業の性格、目標、実態をご存知なのか?と問い糺したい思いです。

 12番目の質問は、面接同行や職場訪問をおこなう際の職員分の交通費等の経費は、誰が負担するのかというものでした。さすがに以前のように登録者の自己負担という回答ではなく、事業者が委託料から負担せよというものでした。「らいむ」では、今年度11月末までに、企業面接同行を57回、職場訪問を277回実施しています。また、ハローワークへの同行が55回、職場内支援が630回あります。さらに医療機関への同行が38回あります。登録者が増え、支援が増えるほど、比例して、交通費等の経費は膨らんできます。ウィズ町田では、この件についての対応を一貫して市に要望してきましたが、結局は「委託料の範囲内で」という一言ですべて片付けられてしまっています。

 ただ単に「金を出せ」「出さなければやらない」と言っているわけではありません。(現実的に昨年度よりも支援回数は増えていますから) ウィズがこの間、要望してきたことはただ1点。「この事業の適正規模を明確に示してほしい」というものです。今回の公募においても、応募者任せの姿勢に終始し、一向に適正規模を示そうとしない市の考え方、とりわけ、管理職の考え方には、どうにも納得のいかない思いです。

 15番目の質問に対する回答には、情けなくなってしまいました。極端な話、片方のセンターの登録者が500名。もう片方のセンターの登録者が50名であっても、委託料は同じということです。質問では、「町田市が調整に入ったにもかかわらず」という前提条件をつけてありました。調整に入ったにもかかわらず、10倍規模の格差がある事業に同じ公費を注入して、「それで良し」とする考え方が果たして、市民の理解を得ることができるのでしょうか? もう一度、よく考えていただきたいと思います。

 他団体からの質問に対する回答については、当然のことですが、コメントは控えます。ただ、22番目の質問を出していただいた団体の方に対しては、お礼を申し上げさせていただきたいと思います。

 公募についての異論がないことは何度も書いてきました。公平性・透明性を担保するために、5年を目処に公募をかけるという理論は明快です。しかし、22番目の質問に対する回答を見ても、公募にあたり、5年間の事業の総括を徹底的におこない、問題点や課題を具体的に整理できたのかということに関して、私的な意見を言わせていただければ、「まったく、やれていない」「どなたの思いかはわからないが(庁内でいろいろとあるとも聞いてはいるが)、最初に公募ありきで、やみくもに突っ走ろうとしている」というのが率直な見解です。

 「らいむ」の年内の業務は明日29日で終了します。年末年始は、プロポーザルの応募書類の作成に追われることになります。年始は1月5日からです。1月6日にはウィズ町田の臨時理事会を開催し、方針を決定する予定になっています。

(天野)

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「企業」のプロポーザルへの「参加不可能」という中で、どうして、説明会への出席が認められたのか?

 24日に提出した質疑書の回答書を本日の18:29にFAXで受け取りました。追って、町田市のホームページにも掲載されるものと思います。例によって、引用はしませんので、お手数ですが、下記の町田市ホームページのトップページからお入りになってください。

http://www.city.machida.tokyo.jp/

 他の団体から出された質疑に対する回答の文書も含めて、全体的に感じたことは(あくまでも私的な感想ですよ)、事業の実施主体である町田市の中でも、まだまだこの事業に対するビジョンや目標があいまいなままで、口では、「就労支援は町田市の重要課題」と言うものの、「何がどのように重要なのか」「課題達成のために何をすべきか」といったことが、まったく具体化されていないことがとても心配になってきました。

 走り出してしまった列車を、止めることは、もはや不可能かもしれませんが、やはり、今回のプロポーザル型公募の実施は、あまりにも無謀かつ拙速なやり方であるという感を否めません。

 2箇所目のセンターを設置すること、それに伴い、(議会の承認を経なければならないが)就労支援に関わる予算が大きく増えたこと、委託事業の公平性や透明性を担保するために、事業を見直したうえで、公募をおこなうこと、これらに関しては、高く評価はしても、異を唱える気はありません。 

 しかし、「どうして、障がい福祉事業計画審議会などの障がい者福祉や就労支援に関わる関係者にもっと丁寧な説明をおこなったうえで、進めることができないのか?」「きちんと事業の制度設計について議論もできていないの、なぜ、そんなに急ぐのか?」「こんなやり方をして一体、誰が得をするのか」といった疑問が湧いてきて仕方がありません。

 とは言え、すでにサイは投げられてしまいました。昨日の法人・常任理事会で検討した結果、ウィズ町田としては、今回の公募に応募する方針を決定しました。(正式には、年明けの1月6日に臨時の理事会を開催し、常任理事会からの提案を審議・決定します) 但し、応募書類の中で、ウィズ町田がこれまで考え、要望を出し続けてきた内容については、字数や項目など決められたルールの中で、しっかりと意見表明していきたいと考えています。

 1月8日~応募書類の受付が始まり、13日で締切。その後、選考がなされ、1月26日に結果が通知・公表されるというスケジュールになっています。ウィズ町田が提出する(した)応募書類については、26日以降、このブログで自主的に公開させていただくことにします。(応募書類の著作権は、応募者に帰属するということですから、26日以降の公表については問題はないものと認識しています)

 

 20時現在、質疑回答書については、まだホームページにアップされていないようなので、就労支援事業に関するコメントは明日以降におこなうことにします。但し、ウィズ町田から提出した質疑と関連して、説明会当日の実際の「動き」で不可解に思う点を記します。

 前回のブログでウィズ町田から挙げた質疑の2で、プロポーザルの「応募資格」について、企業や医療法人、学校法人等の参加は可能か?という質疑を挙げています。これに対する町田市の回答は、「参加不可能」でした。

 ところが、説明会当日には、ある企業の方が参加され、1団体あたり1テーブルと割り当てられた席に着席し、説明会資料の配布も受けておられました。入室の時点では、参加団体名の署名を求められることはありませんでしたが、この方が企業の方であることは、町田市の職員の方も十分に承知されているはずです。どうして、入室の時点で、この方に対する確認がなされなかったのかがとても気になります。

 町田市にとっては、些細なことかもしれませんが、実は、ウィズ町田にとっては、このことは、とても見過ごせないことなのです。

 12月15日のこのブログに、「就労支援ネットワーク部会」さんのことを書かせていただきました。現在、ウィズ町田が受託している就労・生活支援事業について、事実と反することが議事録に書かれていたことに対して、異を唱える内容となっています。今のところ、この記事に対するコメントは、ひとつもありません。

 実は、18日の説明会に参加された企業の方とは、この議事録の中で批判の急先鋒として意見を述べられているA氏です。説明会にはこの他にも、C氏ご本人。E氏の所属団体の方が参加されていました。

 その一方で、昨日、D氏から受けた電話には唖然としてしまいました。D氏の所属する機関から、支援の要請を受けた際に、「申し訳ないが状況が状況なので、すぐに対応することが難しい」とお答えし、事業が公募の対象になっていることをお話したところ、なんと、D氏は公募に挙がっていること自体をご存知ありませんでした。

 「ネットワーク」「ネットワーク」と唱えていながら、「仲間内」ですら、何の情報共有もなされていないのが何とも不可思議です。ネットワーク部会の議事録については、このブログにも掲載していますし、町田市の担当部署にも、「このような動き方をどのように考えるか?」ということで、情報提供しています。それゆえ、「企業は参加不可能」という回答書をいただいた現在の時点で、A氏の説明会への参加について町田市の納得のいく見解を求めたいと思っています。

(天野)

 

 

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公募型プロポーザル実施に関する「質疑書」を提出しました

 本日、町田市障がい者就労・生活支援事業業務委託契約 受託者選定公募型プロポーザル実施に関する「質疑書」を町田市長宛に提出した。

 例の「縛り」があるので、念のため、引用は控える。

 皆さんには、下記の町田市ホームページのトップから、トップ>事業者のみなさんへ>入札・契約>プロポーザルによる契約案件の公表>「町田市障がい者就労・生活支援事業業務委託契約」公募型プロポーザルを併せて、見ていただくことになるご不便をおかけすることをお詫び申し上げる。

http://www.city.machida.tokyo.jp/

 制限は設けられていないようなので(設けること自体おかしいが)、全部で質問は15になる。

1.実施要領1頁の2.に関連して、万が一、プロポーザルが不調に終わった場合、この事業は実施されないのか? あるいは、町田市が直営でおこなうことになるのか?

2.実施要領1頁の3.に関連して、企業や医療法人、学校法人等はプロポーザルに応募できるのか?

3.実施要領2頁の4-(3)に関連して、場所は決定しているのか? その場合、どこか?

4.実施要領2頁4の欄外※に関連して、契約前に引継ぎ業務を受託者負担でおこなわなければならない根拠は何か?(通常は、別に引継ぎ業務の契約を締結すべき。町田市の見解は?)

5.6.実施要領3頁6ー(5)に関連して、対応可能登録者数、就労見込み者数、各センターの連携に関しては、事業主体者の町田市が、まずは方針を示すべきではないのか?と、見解を問う質問。

(1年契約なのに、3年間の見通しを示せということもおかしく思えるが、このことは特に触れなかった)

7.実施要領4頁6-(6)に関連して、プロポーザル候補者選定委員会の構成と規模は? また、委員各位の事業に対する理解と問題意識の度合いを問う質問。

8.実施要領5頁7-(2)-③に関連して、再び同点であった場合の対応。

9.実施要領5頁7-(2)-④に関連して、町田市の調整のやり方。

10.仕様書の第6に関連して、廃止される「地域開拓促進コーディネーター」の業務はどこが(誰が)担うことになるのか?

11.仕様書の別表に関連して、人件費以外には、どんな経費が委託金から支出可能か?

12.職員が、登録者の面接同行や職場訪問をおこなう際、職員に係る交通費等の負担は、事業受託者、登録者のどちらの負担になるのか? もし、登録者負担であれば、登録者から負担の同意が得られない場合、どのような対応をとればよいのか?

13.契約が決定した際、開設場所の他に提供される備品等物品はあるのか? また、町田市からの職員出向等の人的体制へのてこ入れはあるのか?

14.「業務委託契約書」の用紙に、収入印紙欄があるが、収入印紙代は委託者、受託者どちらの負担になるのか? また、金額は幾らか?

15.町田市が調整に入ったにもかかわらず、2つのセンターの登録者数が極端に異なることになった場合であっても、各センターの委託金額は、仕様書の予定金額どおりなのか?(但し、市議会で予算が可決されること前提とする)

以上である。

 他の団体から、どのような質疑が出されるのかということについては、まったくわからないが、質疑書は24日までの受付で、質問はすべて取りまとめた上で、町田市のホームページでも公表されるというので、注目していただきたい。町田市の見解を問うかたちの質問がいくつかあるが、委託者と受託者の間で、共通認識やパートナーシップがあってこそ、事業はうまくいくものと考えている。

 たとえば、15番目の質問を例に挙げると、もし、ウィズ町田が片方の事業のみを受託した場合、4月の開設時のウィズ町田の登録者の基礎数は、限りなく現在の登録者数に近いものとなることが予想される。一方、新規に事業を開始するセンターはゼロスタートになる。もちろん、この場合2月~3月にかけて、業務の引継ぎも並行しておこなうことにはなるのであろうが、ウィズ町田のセンターは、引継ぎ業務をおこないつつ、通常業務もこなしていかなければならない。現在のセンター運営においてさえ悲鳴をあげている状況の中で、そのようなことは到底、困難である。

 もしも、「質問の意図が理解できない」「その質問に対しては、お答えできない」といった回答が並ぶようであれば、町田市はこの事業に対して、どのような展望とどれだけの熱意を持っているのかということについて、改めて問い直すことが必要であると考えている。質疑書に対しては、ぜひとも、誠意ある回答をお願いしたい。

(天野)

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「分ける」のではなく、「増やす」という考え方が基本ではないか?

さて、昨日のつづき。

 説明会では、次年度には、支援センターを2ヶ所設置することと合わせて、2カ所の「分け方」について話された。

 都内の事例を参考に研究した結果、1ヶ所目は、主に身体・知的・発達障がいの人を対象にしたセンターとし、2ヶ所目は、主に精神障がいの人を対象にしたセンターにするという。

 「主に」という冠がついている理由は、障害者自立支援法の施行により、3障害が一元化され、サービスの障害種別による区分がなくなったことによる。したがって、支援を希望する人は、一旦は、どちらか1ヶ所のセンターでインテークを受け、その後の調整で、支援を受けるセンターが決定されるという。この調整には、市も関与するとのこと。

 以前に、町田市から、2ヶ所のセンターの役割分担について、意見を求められた際に、複数の考え方を述べ、もちろん、障害別に設置するやり方もあると話したうえで、次のように申し上げた。

 世田谷区や北区のように、障害別に支援センターを複数設置している自治体もあるが、これらのセンターが設置されたのは、自立支援法の施行以前である。自立支援法が施行され、3障害の一元化が図られた今の状況で、障害別にセンターを設置するやり方は、世の中の動きに逆行するものだ。また、身体・知的・精神の3障害が一元化されたとはいえ、発達障害や高次脳機能障害や難病などによる障害のある人、てんかんの人などは、法の網から落ちてしまっている。障害別センターは、こうした障害のある人にどう対応するのかと。

 12月3日に開催された「町田市障がい者就労・生活支援推進協議会」では、世田谷の就労支援に関わる方から、世田谷区の事例を伺った。自立支援法の施行以前から、就労支援に熱心な知的、精神それぞれの施設やネットワークが中心になって、就労支援センターを立ち上げ、知的障害者就労支援センター、精神障害者就労支援センターの看板を掲げてきたが、自立支援法施行後は、知的、精神の看板を自らおろしたという。ところが、今回、町田市が設置しようとするセンターは、実施要領でも各センターの仕様書でも、「主に」の但し書きがついてはいるものの、障害別に区分されている。

 2ヶ所目の支援センターを設置するという市長の決断に基づく、町田市の方針は、大いに評価したい。

 しかし、根本的に違うのは、2ヶ所に「分ける」という、その考え方だ。

 現在の支援センターを受託している私たちの法人が、昨年度来、訴えつづけてきていることは、現在の支援センターがキャパシティーの上で、オーバーフローしていること。そのため、支援センターの適正規模を明確にして、適正規模に応じた委託料の適正額を示せというものだった。

 適正規模が明確になることで、今後、2ヶ所目で終わることなく、3ヶ所目、4ヶ所目の設置といった芽も生まれるはずだ。

 ところが、今回の説明会では、適正規模については何も示されていない。それどころか、応募者の側が、プロポーザルに提出する書類の中に、対応が可能な登録者数を示すことになっている。

 適正規模は登録者の数だけでは計れない。登録者それぞれに対する様々な個別支援の質、量、密度を掛け合わせて考えていくことが必要だ。こうした作業を省略して、応募者に対応可能な登録者数を示せということ自体が私には理解できない。もし、仮に2ヶ所合計の対応可能登録者数が、現在の登録者数を下回ってしまった場合、どのような対応を考えているのだろうか?

 また、両センターの連携のあり方についても、応募者側に意見を書くように求めているが、これについても、まずは町田市が大きな方針を示してから、その具体化のために応募者に意見を求めるというのが筋ではないのだろうか?

 とにもかくも、センターを2ヶ所に「分ける」という考え方は、現在の支援センターの状況を見ても、世の中の動きを見渡しても、違うものに思えて仕方がない。「分ける」のではなく、「増やす」。そのために、センター1ヶ所あたりの適正規模を明らかにする。この考え方が基本であると思う。

 実施要領や仕様書の内容、あるいは応募にあたっての懸念事項等については、12月24日 午後5時まで質問を受け付けるという。各団体から出された質問は取りまとめて、すべての団体に回答。そして、町田市のホームページにも掲載されるという。

 この次は、当法人からの質問内容について触れることにする。

(天野)

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どんな問題点や課題が明らかになったのかが記されていないように思うのだか…。

昨日、市役所で開催された「障がい者就労・生活支援事業運営団体の募集説明会」に参加してきた。

 市のホームページに説明会で配布された資料が全てアップロードされているので、内容については、そちらをご覧になっていただきたい。

 トップページの「新着情報」の欄か、トップ>事業者のみなさんへ>入札・契約>プロポーザルによる契約案件の公表>「町田市障がい者就労・生活支援事業業務委託契約」公募型プロポーザルについて で、たどり着くことができる。トップページへのリンクはフリーということなので、下記にURLを記しておく。

http://www.city.machida.tokyo.jp/

 説明を聞き、プロポーザル実施要領を見て、いくつかの疑問と意見を持った。実施要領に関する内容などについては、本来なら、文章を引用すればすむ話だが、5頁の下から11行目から13行目までに、資料を引用して、「自由な議論をすることなどままならぬ」とも読み取れる留意事項が示されているので、引用は控えることにした。

 午前10時台と午後4時台の、このブログへのアクセス数が、他の時間帯に較べて、突出していることひとつをとっても、まさに「言論統制下に置かれている」ような心境である。(あくまでも私的な感想です。誤解のないように)

 実施要領1頁目の冒頭には、今回、プロポーザル型公募を実施することになった経緯とこの事業の概要が示されている。現在の受託者である当法人に対して評価するという文言も見られる。

 「事業開始から5年経過したところで、これまでの実績を評価したうえで、委託事業の公平性・透明性を考慮し、プロポーザル型公募を実施する」というのが、説明者の言葉であったが、「実績のどの部分をどのように評価し、どんな問題点や課題が明らかになり、これから、どう改善していきたいと考えているのか」という公募の目的に関わることは何も語られていなかったように思う。

 18日の説明会に参加しなくても、プロポーザルに応募できるということなので、事業の現況に関わる部分で、要領の記述とは異なる部分などについて、お節介を覚悟で触れておく。

 現在の登録者数は、400名を大きく超えて、11月30日現在で473名。

 1頁目の中段以降に「身体・知的・発達」(A)と「精神」(B)が約半数とあるが、正確には身体71名、知的165名、精神209名、その他28名。発達はその他に含まれているが、精神の手帳を持つ人の中にも実は発達障がいという方が1~2割含まれているので、AとBの比率は、6:4が正しい。

 今年度の委託料金額は、21,264,000円。これは、就労または生活支援コーディネーター5名(各2名以上。各2名は常勤)と地域開拓促進コーディネーター1名の職員を配置した場合の、東京都の要綱に基づく基準額。(都と市が1/2ずつ負担する)

 これに対して、当法人がこの事業のために支出している金額は、下記リンク先に示した通り。平成20年度を含めると、5年間で約2千万円の自己資金を投入している。

http://homepage3.nifty.com/wsc-raimu/kansa.html

 これまでに支援を受けて、新規に就職した人が述べ140人。うち、現在も就労継続中の人が81名で、定着率は57.9%。特別支援学校(旧・養護学校)や他の支援機関から定着支援を引き継いだ人を合わせると、職場定着支援をおこなっている人の人数が約120名。

 これまでに福祉的就労から一般就労に移行した人の人数は41名。ちなみに平成19年度は22名が移行している。

 ちなみに、これらの数字については、町田市にも伝えてあるので、応募者の事業に対するイメージを明確にするうえでも、本来は、説明会で報告すべき内容ではないかと思うが、いかがなものか?

  説明後の質疑で、参加者から次のような質問が出された。

 「就労・生活支援という事業は、とても1年で成果が出るものとは思えないが、どうして、2年、3年といった複数年の契約にならないのか?」

 実際に、事業に携わってきた私たちにとっては、実に的を射た質問に思えたが、それに対する回答は下記の通り。

 「単年度の契約は、市の委託契約に関する方針」。更に「委託事業は5年で見直しをおこなう」というもの。

 10月23日のこのブログに、私の「公募」に対する考え方の記事をアップしているが、この後者の発言について、発言者には、最後まで責任を持っていただけるようお願いしたい。ここで言うところの「委託事業」は、「就労・生活支援事業」だけではないはずだ。間違っても、「口が滑った。撤回する」などというようなことがないように…。

 時間が来てしまったので、要領に記された内容で、疑問に思う点については、また明日以降、ブログに書くことにする。もちろん、当法人の態度についても。

(天野)

 

 

 

 

 

 

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「応益負担」廃止か!??

 今朝の読売新聞で、与党の「障害者自立支援に関するプロジェクトチーム」の同法見直しの原案が明らかになったことが報道された。

 「1割の自己負担」から「全額公費負担」に改める。「応益負担」を「応能負担」に戻すというもの。

 「支払い能力のある人には、応分の負担を求める枠組みは維持する」と、なんだかわけのわからないこともあるが、とにかく、就労移行支援や就労継続支援などの就労系サービスでは、負担を求めないという方針であるらしい。

 午後にでも地元の代議士の先生にお願いして、原案の全文を手に入れるようにしてみますが、まずは第一報ということで、下記をご覧になってください。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20081217-OYT1T00438.htm

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「模範社員」のOさんを支えてくださったKさんに感謝!

 JR中央線の武蔵境駅から徒歩15分程にある武蔵野赤十字病院に職場訪問させていただいた。

 武蔵野赤十字病院では、施設課営繕係という部署で、6名の障がいのある人を雇用していただいている。主な業務は、病院内の各部署から回収した不要になったレセプト用紙などをシュレッダーにかける仕事と、敷地内の草刈や花壇の手入れなどをおこなっている。(町田の市民病院でもこうした業務の切り出しをすれば、知的障がいのある人の仕事をつくることができるにちがいないのに…)

 らいむの登録者のOさんは、ここに勤務して、6年半になる。らいむができる以前から勤務しており、パソコンのサークル活動の仲間から、らいむの話を聞いて、去年の5月にらいむの登録者になった。

 登録してから、半年くらいの間は、時たま電話をかけてきては、近況報告をしてもらう程度の軽い支援であったが、今年になってすぐに、ハローワーク三鷹の職員さんから連絡をいただき、職場で少し心配な様子が見られるので、職場訪問への同行をお願いしたいという依頼を受けた。

 職場のトイレの個室内で、なにやら物騒なことを独り言していたという話であったが、職場訪問し、本人から話を聞いてみると、新人が入ったことで、Oさんが業務の指示などを任せられる立場になり、そのことがプレッシャーになって、少し不安が強まっていたということであったが、それと併せて、他の障がいのある人のところには、地元の支援機関の人が職場訪問に来るのに、自分のところには来てくれないという不満もあったようだ。

 Oさんに、それまで、なかなか訪問できなかったことを詫び、今後は、3ヶ月に1度は必ず職場を訪問することを約束した。実際、職場の上司の方からお話を伺っても、「とにかく真面目で、よく頑張っている」(毎朝5時に起きて、6時30分に家をでる)「みんなの模範になるような社員」とすこぶる高い評価をいただいており、勤務上、何の問題もない人だが、Oさんにとっては、自分にも、みんなと同じように支援機関がついていて、ちゃんと応援してくれているんだということが、仕事のささやかな支えになっているのかもしれない。

 今日の訪問に関しては、Oさんから「是非、訪問してほしい」と特別に要望を受けた。理由を訊くと、Oさんと一緒に入社され、Oさんを初めとする5人の知的障がいのある方を指導する立場で働いていらしゃったKさんが、今日16日付で定年退職されるので、らいむからも一言ご挨拶を願いたいということだった。

 Kさんは、軽度の下肢障がいをお持ちの方。Oさんが6年半がんばってこれたのも、もちろん、Kさんの支えがあってのこと。訪問するたびに、「Oさんは本当にがんばってくれている」「こんなことができるようになった」と、Oさんの良さをしっかりとつかんだ温かい言葉をいただいていた。

 現役最後の日にもかかわらず、Kさんは、普段とまったく同じように、Oさんたちに絶えず声をかけながら、先頭に立って働いていらっしゃった。これまでOさんたちがお世話になったご挨拶をさせていただくと、「俺が居なくなると、Oさんが一番の古株になってしまう。でも、Oさんなら、きっとみんなをうまくリードしていってくれるよ」「管理の方(ほう)にも、Oさんたちには、無理はさせず、力をうまく引き出すようにと話しておいた」と、最後まで、Oさんたちを気遣う姿勢を示してくださっていた。

 きっとお互い、本当は寂しい気持ちでいっぱいのはずなのに、笑顔で言葉を交わすKさんとOさんの姿を見ていて、胸がジーンと熱くなった。そして、Kさんには及ばずとも、これからも、Oさんの就労を支えていくことを心に誓った。

 夕方から次の面談の約束があったので、Oさんの終業時間を待たずに、一足早くお暇させていただいた。駅までの帰り道、木枯らしが冷たかったけれど、心はほんわりと暖かかった。

 Kさんの第2の人生が、幸多きものとなりますように!

(天野)

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「就労支援ネットワーク部会」さんの「らいむ」に対する評価への反論

 先週末にウィズ町田の評議員会を開催しました。

 12月11日号の広報まちだ及び町田市のホームページで、次年度の障がい者就労・生活支援事業運営団体 募集説明会の記事が掲載されたことを受けて、ウィズ町田の方針について協議しました。

 ウィズ町田としては、まずは12月18日の説明会に出席し、募集事業の内容や予算等をよくお聞きしたうえで、応募についての方針を決定する予定でいます。

 平成16年度に、現在、らいむが受託している事業について公募型プロポーザルが実施された際にも、ウィズ町田に対する批判的な意見をいくつかいただきました。それらの意見に対して、少なくとも「顔の分かる」方については、丁寧にお答えや反論を書かせていただきました。

 5年前は、体力もあったので、ネット上の意見に対して、寝る間も惜しんで回答するということができましたが、さすがに、今回は、日々の業務と並行して、同じようなことをやる自信も体力もありません。

 以前のブログに、「らいむを排除したかたちで」、推進協議会の一部委員の方々が、「就労支援ネットワーク部会」という会合を立ち上げ、いろいろと議論をされているという記事を書きました。

 議事録を読ませていただくと、事実に反する箇所や、疑問に思う箇所がいくつかあります。今日は、その議事録の全文を公開させていただいたうえで、らいむとしての意見を述べさせていただくことにします。まずは、下記、議事録をお読みになってください。赤の太字の部分について、後で意見を述べるかたちにします。

就労支援ネットワーク部会

開催日 平成20年7月28日

参加者 6名、文中のB氏は欠席

本日、「町田市における障害者就労に関する支援会議」の第一回目の会合ということで、最初にそれぞれの意見を出し合う。

(A氏)

先ずは、B氏からのメッセージ(+A氏の意見も含む)として、

1.障害者を中心とした就労・生活支援をバックアップしたい。町田市として就労・生活支援ネットワークの構築の必要性があるという考え方の中で、4年前にらいむを立ち上げた。設立準備の段階からオーバーフローすることは自明のこととして、ネットワークの構築を提言していた。したがって、らいむ設立後はらいむを支援すると共に、ネットワーク構築を目的にした町田市障害者就労支援推進協議会(ママ)を立ち上げた。

2.らいむの現状は3障害を対象として、就労・生活支援センターとしてスタートし、登録者は現在450名になっており、今後も年間150名程度、登録者が増加していくというようなことを耳にしている。また、個々の支援は出来ているが、費用面でも1800万円の法人持ち出しになっており、面談等に伴う交通費等の負担要請等を市に対して要望したりしている現状を耳(ブログにも掲載)にしている。支援面・金銭面的にも、企業側から見ると困った時に頼れる、また生活支援が期待できると期待していたが、手一杯の状況になっているのではないかと危惧している状況である。

3.らいむ自身は、コーディネート機能という位置付けを持っていないという認識であり、あくまで支援機関の一つであり、その中で個々人の支援に応じた個別支援はあるという主張のまま現在に至って居る。コーディネート機能は持つ気もないと、話しが平行線で終わりって(ママ)

4.市役所内において、省内(ママ)の障害者就労に関して専門知識を持っている人を集めたプロジェクトチーム(以下PT)を立上げるという構想はあると聞いていたが、これも期待したが、あくまで構想段階の話しであり、今すぐ具体的な形で動いていくというようなことは期待が持てない。

5.第一期の推進協議会の纏めとして、起草委員による起草書(ママ)を市役所に提示し、第二期はその起草書の提案内容を具体化したいということでスタートした筈であったが、意見がかみ合わない状況が今も続いている状況である。そうした中で市役所から8月6日に推進協議会開催の打診も受けたが、センターとの位置付けについて議論されていない(らいむと平行線が続く中)中の開催は意味が無いと判断し断った。

5.(ママ)今回皆さんに集まってもらったのは、障害者を中心とした体制作りが実現できていない状況にある中で、企業連絡会はスタートして1年半が過ぎ、今後具体的な動きを指定校(ママ)という動きがあり、皆さんに声掛けをしたものである。したがって、らいむと対抗的な立場を取ろうとしているものではなく、少なくとも市役所の中でPTが動くまで黙っているのではなく、障害者就労支援について、実施できるところから並行的に粛々とやって行きたいとの思いからである。何か具体的な提案を有志の立場で立ち上げていきたい。なお、市役所にはPTが立ち上がった場合には必要に応じ協力をするので、市内にある就労支援ノウハウを活用・連携してもらいたい旨申し入れをした。

6.(ママ)課題として、この会にらいむを入れなくてよいのか?と疑問の声もあると思うが、現時点においては、方法論の違いが現存するので、今はこのスタイルで。ゆくゆくは一緒にやれればと思っている…。

→これが、本日の会の開催の運びへとなっている。

7.(ママ)場合によっては、NPO法人の設立も視野にいれるかも知れない。

上記発言後の各参加者の意見は以下の通り。

(C氏)

捉え方として、今回は、市の方のSOSか? またらいむはこれ以上はやれないと宣言しているように思える。また市は八方美人の態度であり、調整機能を果たせない状況である。

(D氏)

らいむに関しては、市はどうしようもできないのではないか。そうした中で使えるものは使うという姿勢がある。らいむと協議会が対立しても調整が出来ない状況である。

(A氏)

いろいろなネットワークの一つとして、支援機関同士のスワップ訓練(行き来できる訓練)はできないか? また「ネットワーク」に対するイメージが個々人で異なっているめんがあり、先ずその定義について、共通認識に立つ必要があり、そうした中で、個々の支援機関等が何が出来るのか等について本音の半試合(ママ)をする必要がある。またモデルケースを通じて具体的な問題点や課題等を積み上げていく事も良いのではないか。

(E氏)

らいむで訓練したい人は法人内の施設で完結させ他所へは出さない。市はH21年度(ママ)までに60人/年の障害者就労の計画数を出している。企業・福祉サイドで共通の評価表を用いて支援をしていくことが必要である。「ネットワーク」とは、障害者が中心となって、①目指すものが一緒で、②専門性を共有し、③協力できる関係ということではないか(⇒一同賛同)。

※ 他にも

・定着支援の重要性(テーマである)

・企業連より支援者側に求めているものを伝えてほしい。

・企業連の方はもう少し会の中でこうした動きを揉んで、準備性を高めてから合同の会を設けた方がよい。

・目的を一致させて、本音で語れる場が必要。

等が出され、キーワードとして、以下の点が確認された。

・連携と役割分担・専門性の共有・多角的な支援・就労準備性の定義・定着支援・離職支援とは?・支援機関の空洞化

様々な意見交換がなされ、以下の柱立てが検討される。

1.就労支援機関同士の情報交換・共有

 定着支援・離職支援も含めての情報交換が必要

2.支援機関・企業側のコーディネート機能が町田地域には必要であり、役割分担をどのように行うのかが重要

3.「ネットワーク」とは、障害者が中心となって、①目指すものが一緒で、②専門性を共有し、③協力できる関係という定義である

4.ネットワーク構築に向けて、モデルケースをベースとしたノウハウの積み上げが必要

5.今回のネットワーク部会(仮称)は、あくまで企業連絡会からの声掛けでスタートしたものである(企業連絡会が設立して1年半が経過し、今後具体的な活動をしていく中での提案の一つとして、関係機関に集まってもも(ママ)らったもの)

<次回> 8月22日(金) ●●にて(後日確定の連絡有)

障害者を中心とした就労支援・ネットワークを構築することを念頭に置きながら、

◎現状の支援体制・内容についての情報交換

1.パンフレット等を用いての事業概要の紹介(施設の現状)

2.各事業所が地域における障害者就労に関する課題や果たす役割について(障害種別の課題・事業所独自の課題など)

3.大切にしている支援内容

4.就労支援モデルとして出来そうな具体的な支援内容(実際の事例があれば、それを持ち寄って頂くと、具体的な話し合いが出来ると思います)など

以上

以下、らいむ及び法人としての意見です。

3.らいむ自身は、コーディネート機能という位置付けを持っていないという認識であり、あくまで支援機関の一つであり、その中で個々人の支援に応じた個別支援はあるという主張のまま現在に至って居る。コーディネート機能は持つ気もないと、話しが平行線で終わりって(ママ)

⇒どのような認識をお持ちになっているかということについては、個人の見解ですから、前段の部分については、否定も反論もしませんが、後段の「コーディネート機能は持つ気もない」ということについては、事実ではありません。

2008年2月19日に開催された「第10回 町田市障がい者就労・生活支援推進協議会」の議事録の15頁に、ネットワーク部会で上記の発言をされているA氏の質問に対して、次のように答えています。

「私は、個別支援とコーディネートというのは対立する概念ではないと思っているんですね。個別支援が基本であって、個別支援を行う方法が、コーディネート型かあるいは自己完結型かということだと思っています。で、本来、やはりコーディネート型でやるべきだと。コーディネート型をやるにあたって、社会資源の活用は必要だと思っています。」

更に、町田市にも提出している2008年度事業計画書の、8、事業内容(5)基本的な考え方にも、①障がい者本人のニーズに基づき、地域の社会資源(ネットワーク)を活用した「コーディネート型」の「個別支援」をおこなうことを基本とする。と掲げています。

どちらの文書も、市役所で確認できるはずですから、もう一度、ご確認ください。

5.第一期の推進協議会の纏めとして、起草委員による起草書(ママ)を市役所に提示し、第二期はその起草書の提案内容を具体化したいということでスタートした筈であったが、意見がかみ合わない状況が今も続いている状況である。そうした中で市役所から8月6日に推進協議会開催の打診も受けたが、センターとの位置付けについて議論されていない(らいむと平行線が続く中)中の開催は意味が無いと判断し断った。

⇒協議会設置要綱の第6会議の1に、「協議会は、会長が招集する。」とありますから、開催の決定については、会長のご判断で良いと思いますが、開催の打診があったこと、また、どのような判断で断ったかという点については、委員各位に周知すべきではなかったかと思います。一方で周知する必要はないという考え方もあるかもしれませんが、そうであっても、この会議に参加した一部の委員(加えて、委員でない方も参加されている)のみが、その事実を知っているという状況は、会の公平性、中立性から考えてみても不適切ではないかと思います。

5.(ママ)今回皆さんに集まってもらったのは、障害者を中心とした体制作りが実現できていない状況にある中で、企業連絡会はスタートして1年半が過ぎ、今後具体的な動きを指定校(ママ)という動きがあり、皆さんに声掛けをしたものである。したがって、らいむと対抗的な立場を取ろうとしているものではなく、少なくとも市役所の中でPTが動くまで黙っているのではなく、障害者就労支援について、実施できるところから並行的に粛々とやって行きたいとの思いからである。何か具体的な提案を有志の立場で立ち上げていきたい。なお、市役所にはPTが立ち上がった場合には必要に応じ協力をするので、市内にある就労支援ノウハウを活用・連携してもらいたい旨申し入れをした。

⇒「申し入れをした」の主語は、企業連絡会なのか、ネットワーク部会なのか、前者であれば特に問題はないと思いますが、もし、後者であるなら、(何度も読み直してみて、私自身は、後者が主語ではないかと思うのですが) 申し入れを受けた市役所の対応の仕方が問題になるのではないかと思います。市は、本来、一日も早く推進協議会を再開させ、公式な協議の場で、就労支援のあり方を探る責任を負っています。仮にもそんなことはないとは思いますが、もしも、今回の公募や第2センター設置の方針が、ネットワーク部会との非公式な協議の中で検討されていたというようなことがあれば、市自らが、推進協議会の存在を否定したことになってしまいます。どこから申し入れを受けたのか、また、どのような対応をしたのかということについて、町田市には説明責任があると思います。

(D氏)

らいむに関しては、市はどうしようもできないのではないか。そうした中で使えるものは使うという姿勢がある。らいむと協議会が対立しても調整が出来ない状況である。

⇒「らいむ」も協議会のメンバーですから、この表現は適切ではありません。また、協議会のメンバーであり、このネットワーク部会には、参加していない、障害者職業センター、ハローワーク、特別支援学校、社会福祉協議会、生活支援センターなどの委員さんとは、議論はあっても、対立したことはありませんから、その面からも不適切です。意見が対立しても、議論を通じて、妥協点、一致点を探し出していくことが「民主主義」の原則ですが、上記のように「会長の独断」で、議論の場となる推進協議会自体が開催されなかったことが大きな問題ではないかと思います。

(E氏)

らいむで訓練したい人は法人内の施設で完結させ他所へは出さない。市はH21年度(ママ)までに60人/年の障害者就労の計画数を出している。企業・福祉サイドで共通の評価表を用いて支援をしていくことが必要である。「ネットワーク」とは、障害者が中心となって、①目指すものが一緒で、②専門性を共有し、③協力できる関係ということではないか(⇒一同賛同)。

⇒E氏所属の法人が運営する作業所も含め、市内の授産施設、国制度の委託訓練、職業センター、企業と、らいむの登録者の方に対しては、法人(ウィズ町田)外の様々な機関に職業訓練をお願いしてきています。法人内の施設にも定員や人的体制がありますから、そもそも、らいむの登録者の方すべての職業訓練を法人内の施設で完結させることはできません。法人内の事業所でらいむの登録者の方を多数、受け入れていることは事実ですが、少しでも良い条件で訓練を実施することを考えた場合、訓練期間中の所得保障を考えることが重要になってきています。ウィズ町田の事業所のスワンでは、時給770円、美空では、時給450円を保証しています。訓練を受けたい登録者の方自身が、給料面も考慮したうえで、法人内の事業所での訓練を選択していただいているものと考えています。

 また、これまでに延べ38名の方が福祉的就労から一般就労に移行していますが、内21名の方が、直近で法人外施設を利用されていた方です。当然、これらの方の就労支援にあたっては、法人外施設の職員の方とも連携をとり進めています。

 というわけで、E氏(この方は協議会の委員でない)が発言されている内容は、まったく事実と異なる内容になっています。

 大変、長くなってしまいましたが、「予防的な」意味も込めて、「就労支援ネットワーク部会」さんのご意見に対する反論と意見を述べさせていただきました。

 最後にもう1点、気になる点を記して、終わりにします。

 議事録文中のの7.(ママ)場合によっては、NPO法人の設立も視野にいれるかも知れない。という箇所です。

 今回の説明会の記事掲載に対しては、先週末の評議員会でも、「この記事を読んで、現在のらいむの事業について運営団体を募集しているとわかる人がどれくらいいるのだろうか?」「記事を読むだけでは、どんな事業かまったくわからない」「記事掲載から説明会開催までの期間があまりにも短い」「なんだか出来レースのような気がする」といった率直な意見が出されました。

 説明会の際に、どんな団体が来ているかもしっかりと見てきたいと思いますが、新に設立または設立予定のNPO法人が参加されるということにでもなれば、やはり「出来レース」といった感は否めず、「なんのための公募か?」といったことが問われてくるのではないかと思います。そんなことが絶対にないように祈るばかりです。

(天野)

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次年度の就労・生活支援事業運営団体 募集説明会の記事が広報に掲載されました。

 本日、12月11日発行の「公報まちだ」に、障がい者就労・生活支援事業運営団体の募集説明会開催の記事が掲載されています。

 内容は、下記の通り。

 2009年4月からの障がい者就労・生活支援センターの事業運営団体の募集に関して、説明会を行います。

○対象 社会福祉法人、特定非営利活動法人、運営ができる任意団体

○日時 12月18日(木) 午後6時から

○会場 市役所本庁舎 地下特別会議室

○申し込み 12月17日までに電話で障がい福祉課へ

 現在の「らいむ」の運営主体である社会福祉法人ウィズ町田では、11月28日の理事会で、説明会に参加し、事業内容や委託料金額を精査したうえで、応募の判断をすることを確認しています。

 委託事業の公平性を担保し、市民サービスの向上を図っていく意味で、一定期間で事業の点検・見直しをおこない、新たな受託者を公募することは大変、意義のあることと考えます。

 今回の公募に関して、「らいむ」の5年間(平成16年度から平成20年度)の事業がどのように総括されたかということについては、是非、伺いたいと考えています。

 以前のブログにも書いたように、福祉分野においても、「らいむ」の5年を上回って、同一団体が受託している事業がいくつもあります。当然、これらの事業についても、上記の意義を鑑みた、事業の点検・見直し、公募による事業受託者の募集がなされることを期待します。

(天野)

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「町田、ガンバレ!」と温かい野次をいただいた参考人質疑

 衆議院厚生労働委員会の参考人質疑に出席して、意見陳述をしてきました。インターネットの下記サイト「衆議院TV」のビデオライブラリ 12月9日 厚生労働委員会から意見陳述及び参考人質疑の様子を観ることができますので、興味のある方はご覧になってみてください。

http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.cfm

 それにしても朝の小田急線のラッシュはすごかった。らいむの登録者の人たちには、できる限り、通勤の負担を減らしてもらいたいという願いから、都心とは逆の方向や、比較的、混雑の少ないJR横浜線沿線の職場を開拓するようにしていますが、何人かは、やはりラッシュの時間帯に都心の職場に向かう人がいます。毎日、このラッシュを経験しているのかと思うと、本当に頭が下がる思いでした。

 参考人質疑がおこなわれたのは、衆議院第16委員室。本会議場とは違いますが、それでも相当な広さのある会場でした。議員の先生方と向かい合わせの席で、ずっとこちらを注目されているので、結構、プレッシャーを感じました。

 発言の際には、委員長から「天野参考人」と声がかかります。声がかかると挙手して、返事をしてから、発言台に向かいます。意見陳述の際は、原稿を用意していたので、制限時間にさえ、気をつけていればよかったのですが、質疑は、その場で考えて、答えなければならないので、大変でした。発言台の上の2本のマイクは、高感度で、ビンビン響き渡る感じで、とても気持ちのよいものでした。

 昨日、「参考人質疑に出席します」とお伝えしてあったので、地元選出の伊藤公介代議士(代議士の所属は予算委員会)が、わざわざ応援に駆けつけてくださいました。天野が意見陳述の冒頭で、「町田市障がい者就労・生活支援センター らいむの…」と、自己紹介を始めると、「町田、がんばれ!」と温かい野次を飛ばしていただきました。困った?先輩(大学が同じです)ですが、おかげで、いらない緊張もとれて楽になりました。先輩ありがとうございます。

 今回は野党(共産党)推薦枠の出席ということで、もしかすると、与党の先生方からは厳しい質問を浴びせられるのではないかと、正直、戦々恐々としていたのですが、杞憂に終わり、与野党問わず、私たちの声に真剣に耳を傾けてくださる姿勢に感激しました。

 途中休憩はなく、3時間近く、席を立つことができないことが少ししんどかったのですが、なんとか無事?大役を終えることができました。委員長をはじめ、質問に立った先生方から労いの言葉をかけていただき、委員室を後にしました。

 帰る前に、議員会館の伊藤代議士のところに挨拶にうかがったところ、「良かった、良かった!」とまた、労いの言葉をかけていただきました。この日は朝8時から、厚労省との次年度の報酬単価をめぐってのやりとりがあったとのこと。「障害者支援議員連盟」の会長として、伊藤代議士もがんがんとやりあってきたとのこと。資料を後日、送っていただく約束をさせていただきました。

 ところで、今日の参考人質疑出頭の日当はいくらでしょう? 交通費と合せて、20,100円とのことです。ここに書いてしまった以上は、「お疲れ様」と飲んでしまうわけにはいかないので、「ジョブコーチ支援のノウハウ」を紹介したDVDを、らいむで購入する費用に使わせてもらうことにしました。

 せりがや会館の退館時間になるので、今日はここまで。

(天野)

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明日の委員会参考人質疑の準備が整いました

 明日の衆議院厚生労働員会の参考人質疑に意見陳述用の資料の準備がようやく終わりました。今日も午前中から外出していたため、午後遅くにらいむに戻ってから、取り掛かり、何とか閉館時間前に終わり、ホッと一息です。

 昨日のブログに、コメントをいただき、ありがとうございます。最初の意見陳述は15分という限られた時間のため、どうしても総論的な陳述になってしまいますが、その後、各会派(5会派あります)20分ずつの質疑の時間があるので、その中で、事例的な話をしてくる予定です。参考人は、各会派から推薦するかたちとなっており、天野を推薦していただいた会派の代表議員には、「このような質問をお願いします」と打合せさせていただいています。

 ご提案いただいた1の自立支援法の新体系に関わる内容についてjは、今回は雇用促進法絡みの質疑であるため、どこまで話ができるかは不明ですが、福祉と雇用の連携ということでできる限り、意見を述べてくるつもりです。2のJC養成の話、3の定着支援の困難さについては、「らいむ」の事例をたっぷりとお話させていただくつもりでいます。

 今回の私は、野党政党の推薦枠での出席となりますが、障害者の就労支援の課題については、与党も野党もありませんから、地元選出の伊藤代議士(自立支援法関係の議連の代表でもあります)にも、明日の委員会参考人質疑に出席する旨、お伝えし、与党の先生方にも「お手柔らかにとお伝えください」という趣旨でお願いさせていただきました。

 明日は、いつもよりずっと早起きしなければなりませんが、これから英気を養ってくることにします。

(天野)

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衆議院厚生労働委員会では、こんなことを話してきます。

 昨日、今日と丸2日間かけて、12月9日の衆議院厚生労働委員会の意見陳述原稿を書き上げました。

 15分以内という時間厳守なので、この原稿そのものは、これからまた図表等の資料をつけて配布させていただくことにして、口頭陳述用のダイジェスト版も準備しました。

 昨日、帰宅したところ、衆議院の議会事務局から、法案等の資料がどっさり届いていました。面白かったのは、参考人の名簿にも、国会の先生方と同様に「君」の名称がついていたこと。また、発言の際には、挙手で「委員長!」と叫び、委員長の許可を得なければならないとのことです。

 まぁ、一生のうち、そんなに何度も経験できることではないと思うので、プレッシャーはありますが、自然体でがんばってこようと思っています。

 以下、長いですが、興味のある方は、原稿をお読みになってください。

衆議院厚生労働委員会 参考人質疑における意見陳述原稿(予定)

(参考人 天野 貴彦)

1.町田市障がい者就労・生活支援センター らいむの事業について

 町田市障がい者就労・生活支援センター らいむ(以下、「らいむ」)は、東京都の区市町村障害者就労支援センター事業の要綱に基づき、町田市が設置主体となり、社会福祉法人ウィズ町田が事業委託を受けて運営している事業です。

 「障害者の雇用の促進等に関する法律」(以下、「障害者雇用促進法」)に基づき、障害者の就業及びこれに伴う日常生活、社会生活上の相談・支援を一体的におこなう「障害者就業・生活支援センター」の制度がありますが、東京都の区市町村障害者就労支援センターは、国制度と目的を同じく、より身近な地域において、障害者の就職を支援するとともに、障害者が安心して長く働き続けられるよう、就労面と生活面の支援を一体的に提供しようとするものです。

 平成12年度にモデル事業として実施、翌13年度から本格実施となり、平成2012月現在、都内40区市に設置されています。

 「らいむ」の事業は、平成16年度から実施しています。事業対象者は、「一般企業で働くこと」を希望する障害のある人で、障害の種別や手帳の有無は問わず、すべての障害者を受け入れています。加えて、「障害者を雇用したい」「すでに雇用しているが問題を抱えている」といった事業主・企業からの相談等にも応じています。

就労支援の一般的な流れとしては、利用登録、本人把握のための面談、就職準備支援、企業面接同行、職場内支援、職場定着支援といった流れになっていますが、障害者一人ひとりのニーズに対応した個別支援が中心となるため、支援の進め方や内容も、対象者に応じて変わってきます。就労支援と併せて、就労生活を支えていくための生活支援をおこなっています。生活支援の内容は、年金、手帳、生活保護、住居、医療、結婚、子育て、家族関係、金銭トラブルの調整、余暇など多岐に渡っています。

就労・生活支援ともに「らいむ」単独ですべての課題に対応していくことは困難です。そのため、ハローワークや職業センター、福祉施設、医療機関、福祉事務所、保健所、教育機関、企業、家族など、地域の様々な分野と連携を取り、地域の中で就労・生活支援のネットワークを築き、支援をおこなっています。

障害者の就労や生活を、たとえば「らいむ」という1つの機関が「点で支えること」には、自ずと限界があります。地域の中にある様々な機関が連携と役割分担のネットワークを築き、「面で支えること」、障害のある人にとっては、「より多くのサポーターのいること」が、もっとも大切です。法律や制度の制定に当たっても、障害者を中心に置いたネットワークをどう築き上げていくかという視点が不可欠であると考えます。

2.「らいむ」の実績と事業の中から見えてきた課題について

 平成2011月末現在の、「らいむ」の利用登録者数は、473名です。障害別の内訳では、身体71名(15.0%)、知的165名(34.9%)、精神209名(44.2%)、その他28名(5.9%)となっています。身体に比べて、知的や精神の比率が高いことからは、知的や精神の人たちが、身体の人と比べて、就労に関しては、より多くの困難を抱え、そのため、より多くの支援を必要としていることがいえます。

「その他」には、発達障害や高次脳機能障害、てんかんの人などが含まれます。「障害者自立支援法」では、身体、知的、精神の3障害の一元化が目指されましたが、発達障害や高次脳機能障害などの人たちは、以前として法の対象外におかれたまま、就労に関しても、知的や精神の人よりも更に困難を抱え、多くの支援を必要としています。

 平成16年度の事業開始以来、「らいむ」の支援を受けて、これまでに延べ140名が新規に一般就労しています。障害別の内訳では、身体22名(15.7%)、知的59名(42.1%)、精神52名(37.1%)、その他7名(5.0%)となっています。140名のうち、現在も就労継続中の人は、81名で全体の職場定着率は、57.9%となっています。障害別に定着率を見ると、身体(63.6%)と知的(67.8%)では、全体の定着率を上回っている一方で、精神(46.2%)とその他(42.9%)では、全体を大きく下回っています。

 平成184月以降、精神障害者で精神保健福祉手帳を保持している人が、雇用率に算定されることにはなりましたが、依然として、雇用義務の対象にはなっていないこと。また、「疲れやすい」「調子の波がある」といった病気や障害の特性がなかなか理解してもらえず、職場内で孤独感や不安に陥りやすいといったことが離職の大きな原因として考えられます。

 平成205月、障害者権利条約が発効し、わが国でも批准に向けての検討が進められています。この条約の中核をなすのが「合理的配慮」という考え方です。これは障害のある人が就労を含めた社会参加を図るための必要かつ適当な変更や調整を社会の側がおこなわなければならないとするものです。(同条約第2条)そして、これを怠ることは障害に起因する差別であるとしています。

 将来的には、「障害者差別禁止法」や「障害者総合福祉法」といった法制度の整備が強く望まれますが、少なくとも現行の「雇用割当制度」の中においても、精神障害や発達障害など、すべての障害者を雇用義務の対象とし、ひとりひとり異なる病気や障がいの特性に「合理的配慮」した雇用環境をつくりだしていくことが課題であると考えます。

3.「障害者自立支援法」に基づく就労系事業で明確になった問題点

 「らいむ」の支援を受けて、新規に一般就労した140名のうち、45名(32.1%)は授産施設などの福祉的就労から一般就労に移行した人です。特に昨年、平成19年度においては、22名が福祉的就労から一般就労に移行しています。この背景には、平成18年に「障害者自立支援法」(以下、自立支援法)が施行され、就労支援がその大きな柱として掲げられたことがあります。

 法の施行以前の授産施設から一般就労への移行率が、わずか12%で、本来は「企業で働く力」を持った障害のある人までも、ずっと施設の中に「囲い込んでいた」という状態が改善されてきていることについては、もちろん一定の評価ができます。

 しかし、法の準備段階から、福祉行政と雇用行政との連携がしっかりと図られていなかったことが災いして、福祉施設から障害者を企業に押し出すことのみが強調され、企業による障害者雇用を前進させる仕組みが十分に制度化されていないことが実態として挙げられます。

 自立支援法では、働くことができる場合には訓練を、それが困難な場合には介護をという二者択一の事業体系となっています。前者の場合には、障害のある人が一般就労に向け、生涯に渡って訓練に追い立てられることになり、後者の場合には、「介護の対象なので働かなくてもよい」といったように、障害の重い人などが「働くこと」を通じて、主体的・能動的に社会参加することの意味が薄められていまっています。「訓練か介護か」「雇用か福祉か」という二分的な枠組みではなく、障害者一人ひとりのニーズや障害状況に応じて、働くことへの支援と福祉的な支援の双方が適切に提供される対角線的な仕組みづくりが必要です。

 自立支援法の施行により、応益負担が導入されたことで、障害者やその家族に過度な負担を強いるようになったことは周知の通りです。応益負担と併せて、報酬が日額払いとなったことで、私たち事業者も大幅な減収の危機にさらされ、不安な日々を過ごしています。

 本年1020日のNHKの番組「福祉ネットワーク」(シリーズ障害者の就労① “就労移行支援事業”は今)で、社会福祉法人ウィズ町田が経営する就労移行支援事業所「チャレンジドワーク・ウィズ 美空」(以下、「美空」)が紹介されました。「美空」は平成1811月に、就労継続支援A型事業所「スワンカフェ&ベーカリー町田店」(以下、「スワン」)との多機能型事業所として開設しました。

 「美空」では「らいむ」との連携のもとに、これまでに10名の障害者を一般就労に移行させてきました。障害者が自分の夢を実現し、一般就労することは私たち支援者にとっても、大変嬉しいことです。

 ところが、就労移行支援事業の目的を果たせた喜びに浸っている間もなく、厳しい現実を突きつけられました。利用者が就職した時点で、それまで、その利用者に対して支払われていた報酬が1円も入ってこなくなってしまいました。複数の利用者が続けて就職した翌月には、収入が半減してしまうこともありました。報酬の日額払いによる影響です。また、就労系事業では、一定数以上の一般就労を実現した場合、事業所に対して翌年の報酬が加算されます。しかし、応益負担の制度の中では、この加算は一般就労できずに、とり残された利用者や新規の利用者が負担する仕組みになっています。

 就労継続支援A型で実施している「スワン」は、地域最低賃金を支給しています。減額特例(旧・最賃適用除外)の申請をおこなう手段もありますが、障害者間の作業能力を比較することで、新たな差別を生みだす恐れがあると考えて、「スワン」では、一切申請をおこなわず、すべての利用者に最低賃金を支給しています。

報酬単価は全国一律であるにもかかわらず、最低賃金は都道府県ごとに定められ、東京の最低賃金額は全国で一番高い金額となっています。今後、段階的に最低賃金が引き上げられていく中で、どこまで自助努力でがんばりきれるかという強い不安があります。

 また、「スワン」の利用者は、雇用契約と利用契約の2つの契約を交わしています。雇用の場であるにもかかわらず、利用料を負担しなければならないという矛盾に対する声が利用者から多数あがっています。

 重ねて、障害のある人たちの就労支援と雇用の促進をはかっていくためには、福祉行政と雇用行政がしっかりと連携をはかり、制度間の矛盾を解消した新たな(対角線的な)仕組みをつくっていくことが重要です。

4.厚生労働省「障害者の雇用状況について」の報告を読んでの所感

「平成2061日現在の障害者の雇用状況について」の報告が、先月、厚生労働省より発表されました。この報告は、法により1人以上の身体障害者または知的障害者を雇用することを義務づけている事業主等から、毎年61日現在における身体障害者、知的障害者及び精神障害者の雇用状況についての報告を求め、集計結果をとりまとめたものです。

表題には、『公的機関、民間企業の障害者雇用は着実に進展』と大きく謳われてはいますが、果たして実際の状況はいかがなものでしょうか? 

最後にこの報告に関連して、参考人の意見を述べます。

1に、公的機関における法定雇用率の達成状況において、都道府県教育委員会のうち法定雇用率を達成している機関が、47機関中わずか4機関(昨年度までは、京都府、大阪府の2機関。今年度に奈良県、和歌山県が達成)に過ぎないということです。本来、公的機関は民間に率先垂範して法定雇用率を達成する立場にあることに加え、障害者の理解や差別の防止のために教育や啓蒙・啓発を担うべき役割のある機関において、このように長年に渡り、未達成の状況が続いていることはけっして見過すことはできません。教育委員会の職員で大きな割合を占める教員において障害者雇用を積極的に図っていくこと、そのために必要な環境整備を十分におこなうことが必要であると考えます。

2は、民間企業の法定雇用率の達成状況に関することです。全体の実雇用率は、対前年比で0.04ポイント上昇して、1.59%となりました。

しかし、一番の問題は、昭和51年に義務雇用制度が開始されて以来、30年以上、一度として、法定雇用率を達成したことがないという事実にあります。

わが国の民間企業における現在の法定雇用率は、1.8%であり、これは同じ「雇用割当制度」をおこなっているフランス(6%)やドイツ(5%)の数字と比べてはるかに低く、お隣の韓国(2%)にも及びません。

平成2061日現在の1.59%という数字は、法定雇用率の対象となる73,042の企業に勤める障害者数325,603人を法定雇用障害者数の算定基礎となる労働者数20,499,012人で割ったものですが、この障害者数は、実際に企業で雇用されている障害者数とは違っています。重度の身体と重度の知的障害者については、法律上、1人を2人に相当するものとして、「ダブルカウント」がなされています。

 もし、「ダブルカウント」をしなければ、実際の雇用率は、1.1%台に落ちてしまいます。昭和52年の実雇用率が1.09%ですから、障害者の雇用が「着実に進展している」とはとてもいえません。

「らいむ」の登録者も3名がお世話になっている、ユニクロのように、「1店舗に必ず1名の障害のある人を雇用する」「障害のある人を雇用することで、店舗全体のお客様サービスの質が向上する」という高い企業理念を掲げ、積極的に障害者雇用にとりくんでいる企業がある一方で、法定雇用率を達成している企業の割合(44.9%)は、未だ過半数にも達していません。「障害者を雇用するよりも納付金を支払った方が安上がり」と考えている企業が、たくさんあるのです。

実雇用率の低い事業主については、雇用率達成指導がおこなわれていますが、特別指導を経て、企業名の公表にまで至った例は、過去の累計でわずか13社に過ぎません。

また、報告では、企業規模別に見て、中小企業の実雇用率の低さ、特に100299人規模の企業における実雇用率(1.33%)がもっとも低いことを指摘しています。今回の改正法案でも、納付金制度の適用対象をこの規模まで拡大することが挙がっています。

しかし、資本力のある大企業が特例子会社制度などを活用して、障害者雇用を進めているのと同様の手法をとることは、資本力の弱い中小企業にとって、ましてやこの不況下では、きわめて困難です。

一方で、企業が雇用している障害者の割合を障害別に見ると、より就労に困難を抱えている精神障害者については、1000人規模の企業(1.65%)以上に、100299人規模の企業(2.03%)が積極的に雇用しているという実態もあります。

今後の「障害者雇用促進法」の改正にあたっては、精神障害者はもとより、発達障害者など法の外におかれているすべての障害者を雇用義務の対象とし、法定雇用率を早急に引き上げること。中小企業が積極的に障害者雇用にとりくめるよう助成金等の制度をより下に厚くすることと併せて、制度の利用が図られるよう周知していくこと。納付金の金額については、「納付金を支払った方が安上がり」といった間違った論理がまかり通ることのないよう、特に大企業においては、地域最低賃金とリンクさせること。障害に起因するあらゆる差別をなくし、「義務だから雇用するのではなく、雇用しないことは恥ずべきこと」といったノーマラーゼーションの考え方をすべての公的機関、民間企業が共有し、実行する土壌づくりを期待します。

また、障害者の就労・生活を「面で支える」ためのネットワークづくりとして、また、福祉行政と雇用行政の連携を強化していくうえでも、雇用促進法に基づく「障害者就業・生活支援センター」については、障害福祉圏域(約400ヶ所)を単位とするのではなく、ハローワーク管内に1ヶ所の整備(2007年度末のハローワークの数は全国で576ヶ所)を図ることがより有効ではないかと考えます。

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衆議院厚生労働委員会で意見陳述せよとの依頼が舞い込んできて

 12月3日の、町田市障がい者就労・生活支援推進協議会の冒頭で、件(くだん)の就労・生活支援事業の公募について、障がい福祉課長より説明を受けた。内容は以下の通り。

 ①09年度の就労・生活支援事業の受託者については、プロポーザル方式による公募でおこなう予定。(委託事業については、公平性のうえからも一定期間で見直すことが事業のあり方としてふさわしいという理由から)

 ②町田市の方針決定として、2ヶ所目の支援センターを立ち上げる方向で進めている。2ヶ所目のあり方や、1ヶ所目との役割分担については、今後、中身を検討していく。

 ③障がい福祉事業計画でも就労支援は重点目標に挙がっている。また、中期経営計画にも重点事項として、掲載されている。就労支援に関する施策を推進していくために、障がい福祉課内に『就労支援推進プロジェクト』を立ち上げた。このプロジェクトのメンバーは、副参事をプロジェクトリーダーに、ケースワーカー、精神障がい者担当、事業担当の4名(?)で構成。

 ④本日の協議会では、世田谷区の先駆的事例を学習し、今後の町田市における就労支援のあり方の検討に活かしていきたい。

 この後は、「世田谷区における就労生活支援事業について」というテーマで、世田谷区障害者就労支援センターすきっぷ 施設長の上滝氏、特定非営利活動法人障害者支援情報センター 理事長の進藤氏のお話を聞かせていただいた。

 講演の内容は省略するが、一番感じた事は、世田谷区の積極的な姿勢。知的と精神、就労支援と生活支援と重層的なネットワークが構築されている。そのネットワークに商工会議所や青年会議所など、企業関係者が高い意識を持って関与している。10年の歴史を経て、成熟したネットワークは、全国の就労支援のモデルとなっている。

 一方で、いくつかの課題もある。自立支援法が施行され、3障害が一元化されたことで、それまで、知的、精神の「看板」を背負っていたセンターが、それぞれ「看板」を下ろした。基本的には利用者自身が希望する機関が支援するということになっているが、「定着支援」では、時に「譲り合い」が生じることもあるという。

 また、知的、精神以外の人は、国制度の就業・生活支援センターが対応する位置付けになっているとはいうが、広域対象の就業・生活支援センターで、他区との折り合いはついているのだろうかという疑問。

 知的障害者の福祉施設利用が、「利用調整会議」という枠組みの中で、区の総合福祉センターで「一元化」されており、たとえば、離職したときに、いつでも、すぐに希望の福祉施設を(再)利用できる状況にないことなど。

 2つ目のセンターを設置する町田市としては、世田谷区の事例の良い面、悪い面(もちろん、先駆的事例ということでは優れた面が圧倒的に多いのだが)両方から、しっかりと学び、中身の検討を深めてほしい。

 本日、午後に障がい福祉課から入電。来週中に協議の時間を設けてほしいとの依頼。可能な日程を伝えた後、「協議の相手と協議の内容について」質問したところ。副参事他数名と『引継ぎ』の件について協議したいとのこと。

 先週末に開催したウィズ町田の理事会では、この間の一連の報告をおこなった後、次年度の事業委託に対する方針について協議した。そこで出た結論は、公募の内容が公表されていない現段階では、判断の仕様がないため、公募の記事が出た後に開催されるであろう説明会にも参加した後、中身を十分に吟味してから、方針を決定しようというもの。

 そのような状況の中で、いきなり、『引継ぎ』の話が出されたことに対して、さて、何とコメントすれば良いものか!? 

 

 話は変わって、来週12月9日に開催される「衆議院厚生労働委員会」に参考人として意見陳述をせよとの、なんだか途方もない話が突然、舞い込んできた。前国会から継続審議となっている「障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出 第169回国会閣法第69号)」について、意見陳述した後に、委員会の先生方の質疑に答えよというもの。

 おかげで今週末は、資料づくりに四苦八苦することになりそう。自分如きが、障害者雇用や就労支援の根幹とも言える「雇用促進法」の改正という大問題に口をはさんでもいいのかという恐れもあるが、とにかく、がんばるしかあるまい。早速、ILOの第159号条約の資料などを紐解いてはいるが、この訳文がなんとも、また難解で…。

(天野)

 

 

 

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