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2008年9月

これではまったくの審議会軽視ではないか?

 本日 第16回 町田市障がい福祉事業計画審議会が開催された。

 前回に続いて、「一般就労」がテーマということで、本日の審議会にもオブザーバーとして参加させていただく機会を得た。

 冒頭で、町田市事務局から「福祉施設から一般就労への移行状況」の調査結果が報告された。実績数として、2006年度は20名、2007年度は38名の数値が挙げられている。

 2007年度、らいむが支援した福祉施設から一般就労への移行者数が21名なので、らいむの支援を必要としないで、福祉施設が単独で一般就労に結びつけた実績数が17名いることになる。

 自立支援法は本格施行されて、まもなく丸2年経つことになるが、福祉施設の側の意識改革が徐々に進んできていることの現われであると思う。

 前回の審議会では、「福祉施設等から一般就労への移行目標数」の定義が、「等」の部分であいまいであったが、今回の審議会では、この「目標数値」は、あくまでも福祉的就労(自立支援法のよる事業所、旧法による事業所、無認可の事業所すべてを含む)から一般就労への移行であるという定義が確認された。

 S委員からは、「定義」を踏まえたうえで、「目標数値達成のための施策案」が提案された。障がい者サイドへのサポートと企業サイドへの働きかけの両面から町田市が実施することを望まれる施策について、ボリュームのある提案がなされた。

 特筆すべきことは、これまでの審議の中では、単年度の目標数値をどう達成するかということのみの重きが置かれていたが、S委員の提案では、移行目標数値の達成と合わせて、移行後の定着支援の重要性が「初めて」大きく語られたことだ。

 障がい福祉事業計画においても、町田市中期経営計画においても、2011年度単年度で60名という数値のみが大きく目立っていたが、実は、その一方で、2006年度から2011年度までの6年間累積で、180名の方の定着支援をおこなう体制を確保しなければならない。具体的検討は今後に委ねるとしても、定着支援の必要性が共通確認されたことは喜ばしい限りだ。

 らいむからは、S委員の提案を補足するかたちで、定着支援の必要性をらいむの事例を引いて、説明させていただいた。何度も言うが、就労支援は、障がいのある人の就職が実現した時点で終わるものではなく、むしろ、その後、長く働き続けていただくための定着支援や生活支援がより重要となる。

 同じ会社に勤める3名の方の事例を紹介したが、それぞれ月1回以上の職場訪問と面談をこの間、繰り返すことで職場定着を支えてきている。本日、報告した3名が特別な事例というわけではなく、中にはもっと密度・回数の濃い定着支援を続けている人もいる。

 現在、らいむで定着支援をおこなっている対象者数は、らいむの支援を通じて新規に一般就労をした人、登録時にすでに就労をしていた人、特別支援学校を卒業後、新卒で一般就労をした人などを合計して、120人近くの人数となっている。

 この120人の定着支援に加えて、障がい福祉事業計画の数値目標の達成によって、新に定着支援が必要となる170人の方のサポートを、らいむ一箇所で支えることは、もはや現実的に不可能ということも率直にご報告させていただいた。

 出席されていた委員の皆様からは、たくさんのご意見やご質問をいただいた。「今後、計画の具体化を図っていくことはもちろんだが、現状、限界に達している今の『らいむ』をどう支援するのか?」といった大変、ありがたいご意見も出された。

 最後に、天野からは、「福祉的就労から一般就労への移行目標数」と併せて、特別支援学校からの新卒一般就労者数、在宅からの一般就労者数等を合算した「定着支援の必要数(目標数)」をぜひとも計画に盛り込んでいただきたいという意見表明をさせていただいた。

 もし、実現したら、他自治体の計画には例をみない、まさに町田市独自の画期的な計画になるのだが…。

 と、充実感を覚えた審議会であったが、終了後、大変な「落とし穴」が待っていた。

 実は、審議会が始まる前に障がい福祉課長から、「審議会の後に、10分ほど時間をいただきたい」という話を受けていた。

 終了後、切り出された話は以下の内容だった。

 「次年度の就労・生活支援事業の受託団体は、公募にかけたいと考えている」「10月21日号の広報に公募の記事を掲載する」「募集記事を見て、応募を考えるのであれば、応募してほしい」という内容。

 これを聞き、直ぐに抗議させていただいた。理由はこうだ。

 「今日の審議会では、一般就労をテーマに報告・提案・審議がおこなわれた。一般就労を支える体制として、就労・生活支援センターに関する意見がたくさんの委員から出されている。(これは、天野の思い込みかもしれないが) 各委員の意見のベースには、「就労・生活支援センター」=「らいむ」というイメージがあったと考える。すでに公募の方針が決まっているのであれば、審議会の冒頭で、その方針(情報)について説明(報告)すべきである。それをしないまま、審議会を進行させることは、審議会軽視ではないか?」というものだ。

 公募については、実は以前、らいむから行政に提案していた。通常、どんな事業であっても、3年や5年のスパンで事業の存続性や効果について、評価・見直しがおこなわれて当然である。5年前に事業を受託したときと比べて、利用登録者数だけを見ても、6倍となっており、状況は大きく変化している。そのような中にあって、果たして今の事業委託料の額が、事業の実態に見合っているかどうかを含めて、事業のあり方を検討してほしいという要望とリンクしての提案をおこなった。(過去4年間で、法人から1800万円もの「持ち出し」をおこなってきたいるという背景もある)

 その意味で、公募をおこなうことについては、まったく異論はないし、むしろ、就労・生活支援事業だけではなく、その他の福祉関係の委託事業についても、3年、5年の単位で公募にかけ、「プロポーザル方式」で、受託者を決定すべきであると考えている。

 しかしながら、今回のやり方は、あまりにも、人をバカにしたやり方であると憤りを感じる。(これは個人的な意見である)

 何よりも、今日の審議会で真剣に議論をした委員の皆さんに対する冒涜であり、審議会軽視もはなはだしいものと考える。

  審議会の「一般就労」に対する集中審議は、本日で終了の予定となっていた。であれば、なおさら、次年度の方針について、会議の冒頭で、しっかりと情報提供と説明をおこなうのが当たり前である。

 次回の審議会日程は、10月22日の予定なので、委員の皆さんは、10月21日号の広報で初めてこの方針を知ることになる。

 「審議会」は、地方自治法第138条の4第3項の規定に基づき、法律又は条例により設置されるもので、その地位と役割は非常に重い。その委員に対して、重要な方針や情報が伝えられないままに、会議が進行されてしまったことに対して、委員の皆様の意見を聞いてみたいと思う。

(天野)

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ウィズ町田広報紙第15号 『理事長の本棚』から

『感性の障害』を超えるとりくみを!

本号の特集記事でご講評をいただいている画家の古澤潤先生とは、ここ4年間、きょうされん全国大会の『文化・趣味の分科会』を通じて、親しくおつきあいをさせていただいている。

 この分科会では、05年度からの5年間を通して、『見つけよう!創りだそう!心を彩る一人ひとりの文化』をテーマに掲げ、「人間にとって、表現することの意味は何か?」ということを参加者全員で、楽しみながら、考えていくことを目的にしている。

 古澤先生には、毎回、絵画や創作のワークショップのファシリテーター役を担っていただくとともに、他の文化・芸術分野とのコラボレーション企画の斬新なアイデアをいただいている。

 昨年の東京大会では、古澤先生のリードで独創的なお面を創り、完成したお面を被って、インドネシアの民族音楽であるガムランの音色に合わせて、自由に踊るというコラボレーションが実現した。

 大会が終わって、しばらくしてから、安藤広重の絵にも描かれた風光明媚な地、

神奈川県横須賀市秋谷

にある古澤先生のアトリエにお邪魔させていただいた。

 今年の3月で喜寿(77歳)をお迎えになられた古澤先生だが、その感性と行動力は、大変、失礼な言い方ではあるが、まるで少年のようにみずみずしく、そして力強い。

 東京大会を懐かしむのではなく、早くも次の広島大会に向けて、創造力を膨らませていらっしゃるバイタリティーには、ただただ圧倒させられた。

 「広島だから、『平和』を共通のテーマにして、何か作品づくりをしてみてはどうでしょうか?」という私の陳腐な意見は、軽く一蹴されてしまった。

 「『平和』という概念は、とても抽象的で絵に描くことが難しいのです。無理に描こうとすると、ハトの絵を描いたりというようにパターン化したものになってしまう」

 「それよりも、『あったかい』や『やわらかい』、『友だち大好き』といったテーマの方がずっと自由に絵が描ける」

 「『平和』という言葉を使わないで、『平和』というメッセージを発信できれば、それこそ独創的な表現活動になるのではないでしょうか?」

 古澤先生が、ご自身の創作活動において最も大切になさっていることは、『様々な制約や制限、束縛から解放されて、本当に自由に描きたいものを描く』ということだ。

 『シリーズ Iraq Body Count』という作品では、イラクの戦争でなくなった人たちの数をひとりずつ筆致で追いかけていらっしゃる。すでに8万人を超える人が亡くなっており、それこそ気の遠くなる作業だが、「ひとりでも描き落としてはならない」という気持ちで、日々、キャンバスに向かわれている。

 古澤先生は、この姿勢や信念を知的障がいのある人たちの絵から学んだという。

『椋の上の芸術家 障害のある人との関わりから〟絵〝が見えてきた』(古澤潤著/KSブックレット 発行きょうされん・発売萌文社)の表紙のチューリップの絵は、一見すると、普段、見慣れているチューリップとは全然、違って見える。でも、この絵を観て、古澤先生は「この人は、花の精を描いているのだ」と思われたという。

 「花は命をつなごうとする植物の意思のあらわれです。この絵には、そんな命の仕組みがしっかりと描かれている」

 「かたちではなく、ものごとの本質ともいえるものをこのようにつかみとり、描くということは本当に感性がゆたかでないとできないことだと思う」と。

 知らぬ間に人間性を喪失させてしまう『感性の障害』が蔓延しつつある現代。何よりも怖いのは無関心でいることだ。

 利用者の作品と古澤先生の作品のコラボレーションで、『発信』するとりくみをぜひとも実現させたいと願う。

 いつも、ブログの更新を楽しみにしてくださっている皆様、ありがとうございます。

 

 通常の業務に加えて、来週末の理事会準備で、今日も「審議会」記事の続きを書くことができませんでした。

 代わりに3連休に休日出勤して、ようやく原稿締切に間に合ったウィズ町田の広報紙の記事を掲載させていただきました。

 明日は、なんとか前回の続きを書きたいとは思っているのですが、どうなることやら?

(天野)

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障がい福祉事業計画の数値目標の「意味」は?

9月8日に、「第15回 

町田市

障がい福祉事業計画審議会」が、「一般就労」をテーマにして開催された。

 同審議会では、

町田市

からの諮問を受けて、「障害者自立支援法」に基づく「

町田市

障がい福祉事業計画(第2期)」についての審議を重ねてきている。

 今回のテーマである「一般就労」に即して、障がいのある方を雇用する企業(2箇所=㈱スタッフサービス・ビジネスサポート、㈱曙 忠生工場)と、らいむが、オブザーバーとして、参加し、それぞれの現状と課題についても報告と意見表明をおこなった。

 らいむの現状と課題については、これまでにも再三、ブログで述べてきているが、利用登録者数の増大(現在約450名)に伴い、支援サービスの供給そのものが限界に来ていること。

今年度から、地域開拓促進コーディネーター(職種)の配置に伴い、委託料が約200万円の増額になったが、昨年度までの4年間で、法人からの持ち出しが累計1800万円(年間平均にして450万円)という現実。さらに、今年度もすでに40名以上の新規登録者が増えていることを考えると、「焼け石に水」の状況にあること。

就労支援に加えて、様々な生活支援を迫られていることで、職員の残業や休日出勤(その殆どが「ボランティア出勤」)が常態化しており、もはや、職員や一法人の自助努力だけでは、事業が立ち行かない状況にあることをお話させていただいた。

オブザーバー参加を要請された際に、計画に掲げられた一般就労への移行目標数(2011年度に60名)について、らいむの役割を述べよという指示をいただいていたのだが、当日、審議会で配布された資料に掲載の数字(掲載方法)については、正直なところ、疑問を感じた。

資料には、「市では、2011年度中における、福祉施設から一般就労への移行を60人とする数値目標を、次のような逓増方式により設定します。」とある。

その下に各年度ごとの目標数の表があるのだが、2006年度 目標数10人、2007年度 目標数15人と記されたその下に、各年度それぞれ、実績36人、実績30人という数字が示されている。欄外には、「※実績人数は

町田市

障がい者就労・生活支援センターらいむの新規就職者数」とある。

この資料について、2つの点で疑問点を述べさせていただいた。

1点目は、各年度の数値目標として掲げられている数値の「意味(中身)」について、少なくともらいむでは、「福祉的就労から一般就労への移行者数」という見方をしていたのだが、資料で実績として示されているらいむの実績数には、在宅からの一般就労も含まれている。

国が示している市町村障害福祉計画の指針では、あくまでも「福祉的就労からの一般就労への移行目標数」とあるが、

町田市

の計画の場合は、「在宅も含む福祉施設からの一般就労への移行目標数」で良いものかどうかということである。

2点目は、らいむの支援による新規就職者数をイコール目標数に対する実績数に当てることの妥当性についてである。

この2点について、らいむとしては、次のように考えている。

1の考え方については、「福祉的就労から一般就労への移行目標数」として捉えている。これは、もし在宅も含むという考え方をするとすれば、例えば、2006年度のハローワーク町田の統計資料によると、年度合計で155名の障がいのある人が、ハローワークの紹介を通じて、一般就労されている。これは実に目標数の15倍という数値になり、何のためにわざわざ、そんな低い目標数を設定する必要があるのかということになってしまう。

したがって、あくまでもこの目標数値の「意味(中身)」は、「福祉的就労から一般就労への移行目標数」と考えることが普通である。

2については、1を根拠とするならば、らいむの実績数をここに掲げることには、まったく妥当性を見出せない。そもそも、らいむの事業は福祉的就労を直接、実施する事業ではない。目標を達成する主体者は福祉的就労の事業を営む事業所であり、らいむの立場は、福祉的就労から一般就労への移行を進めようとする事業所をサポートする役割を負うものとなる。

つまり、本来は、

町田市

が、福祉的就労の事業を営むすべての事業所に対して、一般就労に移行する目的と意義を説明したうえで、各事業所に目標数の設定を呼びかけ、それらを積み上げたうえで、各年度ごとの目標数値を定め、年度終了時には、各事業所の実績を調査し、それらを累計したものを実績数として掲示すべきものであると考える。

おそらく、私の質問自体が舌足らずでうまく伝わらなかったことが原因であろうが、審議会の席でこの疑問に対する明確な答えが返ってこなかったことは甚だ遺憾である。

正直なところ、らいむの現状は限界レベルに達している。そんな中にあっても、特に昨年度は、計画に示された目標数値を、「福祉的就労から一般就労への移行目標数」と理解し、福祉的就労の場を提供する事業所との連携を図り、年度15名の目標数値を上回る21名の移行者を実績として残している。それにもかかわらず、明確な答えが返ってこないということは、拠り所としていた根拠そのものが崩れ去ってしまい、モチベーションの低下は否めない。

らいむの事業は、そもそもが

町田市

の事業。「障がい福祉事業計画」も、そもそもが

町田市

の計画であり、これら事業・計画ともに、本来は

町田市

が行政としての責任をもって、真摯にとりくむべきものであると考えるが、いかがなものであろうか?

時間切れとなってしまった。

次回は、就労移行支援事業所等との連携のあり方について触れてみたいと思う。

 (天野)

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定着支援を支える体制づくりこそが重要課題

 前々回のブログで深刻な問題への対応が続いていると書いた事業所から、昨日、今日と連続して、またも、しかも別の複数の登録者の人に関わる問題発生の連絡をいただいた。

 最初の1件は、すぐにご家族と連絡を取り、昨夜、ご本人と一緒にらいむに来ていただいて話し合った。

 言葉で自分の気持ちを表現することが苦手で、相手に伝えたいという気持ちが空回りしてしまって、傍目にはこだわりが強い不可思議な行動に見られてしまう。

 今回の「問題行動」も、迷惑をかけた相手の人に謝罪したいという気持ちをうまく伝えられずに、かえって相手の人を怒らせたり、気味悪がられてしまうといった種類のものだった。

 職場の責任者の方には、知的障がいのある人の一般的な特性や本人の障がい特性、また、ご本人への接し方や配慮すべき事項について、資料をつくり説明させていただいてはいるが、大きな職場になると、全体に情報が伝わることがなかなか難しい。

 障がいのある人と事業主さんとの間に立って、バランスを図りながら、支援や調整を図ることの難しさを常々、感じている。最後の最後では、もちろん障がいのある人の立場を尊重するが、共通理解が時期尚早という段階では、障がいのある人に「我慢」してもらうケースもしばしばある。

 今回も、ご本人の障がい特性をまだまだ十分に職場に伝えきれていない、自分たちの非力さを詫び、ご家族の協力を仰いで、なんとかご本人の納得を得ることができた。

 「こんなことをしていては、仕事が続けられなくなってしまうよ」という声かけに、「うん、わかったもう絶対にしない」「僕は仕事をしたいんだ」と応えてくれた彼の気持ちを会社に伝えた。

 もう1件は、夏休み気分が抜けきれずに、2日間続けて、仕事をズル休みしたというもの。就労して1年3ヶ月経つが、今回が初めてというわけではなく、周期的に同じことを繰り返している。

 そろそろ、周期が訪れるという予感から、つい2週間前にご本人と面談を持ち、「サボリは絶対にダメ」と戒めたばかりなのだが、またもや、同じ過ちを犯してしまった。

 ズル休みがばれたにもかかわらず、今日、平気な顔で出勤したところ、責任者の方から「もう会社に来なくて良い。家に帰りなさい」と申し渡された。もちろん、教育的配慮があってのことで、すぐに会社からご連絡をいただき、事情について説明を受けた。

 直後に本人からも連絡が入ったので、午後から来所するように促した。

 いつもはとても温厚な責任者の方から、厳しく叱責されたことで、さすがに神妙な顔つきで現れたご本人。

 「これからどうする?」の問いに、即座に「反省文を書きます」という言葉が返ってきた。

 そう、確かに今までは、問題を起こす度に、反省文を書き、私がいっしょに会社に謝罪に行くということを繰り返してきた。でも、もうそれは通用しない。

 「あなたの反省文などもう誰も信じてくれない」「今度という今度は、もうおしまい」という言葉に青ざめるご本人。

 「せっかく高い作業能力を持っていながら、仕事に対する意識がまったくなっていない」「いつも誰かが必ず尻拭いしてくれると甘い気持ちでいる」「反省しても、何日かするともう忘れてしまう」と更にご本人を追いつめてみる。

 「もう、こうなった以上は、本当に反省しているという気持ちを会社に示す意味で頭を丸めて謝るしかないな」の言葉に、やっと事の重大さに気づいたのか、「そうします」と応えたご本人。

 ご家族にメール(ご家族は聴覚障がいをお持ちなので)で顛末を伝えると、すぐに返信が来た。

 「これから本人を散髪に行かせます」と…。

 これで、明日はまた、頭を丸めた彼と、会社にお詫びにあがることになる。

 就労支援は、就労した時点で決して終わりにはならない。

 むしろ、就職した後、同じ職場で長く働き続けるための定着支援が大切だ。定着支援には終わりがない。とりわけ、知的障がいのある人や精神障がいのある人の定着支援には、密度の濃い関わりが求められる。

 らいむの登録者で就労中の人は、約120名。殆ど、毎日にように、どこかの職場から「SOS」の信号が届く。

 町田市の障がい福祉事業計画では、2011年度には単年度で60名。2006年度~2011年度までには、累計で170名の方を福祉的就労から一般就労に移行させるという目標数値が掲げられている。

 らいむの定着支援は今の120名ですでに限界点に達している。

 新に移行する170名の定着支援を、一体どこがどんな体制でおこなうことが良いと考えているのか?

 9月8日に開催予定の「町田市障がい福祉事業計画審議会」では、「一般就労」をテーマにした集中審議がなされる。「らいむ」にもオブザーバーとして参加し、意見表明をするようにとの要請がきている。

 就労支援を進める体制づくり、支える体制づくりについての町田市の決意をぜひともお聞かせいただければと願う。

(天野)

 

 

 

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