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2008年6月

ワタキューセイモアさんを訪問

今週初めに、「ワタキューセイモア株式会社 神奈川営業所 相模原工場」を訪問させていただいた。

同社は、病院や福祉施設向けの寝具・リネン類の選択・リースの事業を営まれており、

相模原工場はJR横浜線橋本駅から徒歩10分のところにある清潔感あふれる近代的な大工場だ。(工場の屋根にソーラーパネルを張り巡らせ、太陽光発電をおこなうなどエコにも熱心にとりくまれている)

この工場では、らいむの登録者で知的障がいの人、5名がお世話になっている。

特例子会社で6名雇用していただいているところ(「株式会社ビジネスプラス」さん=「もしもしホットライン」の特例子会社)があるが、特例ではない一般企業で、これだけ多くのの登録者を一箇所で雇用してくださっているのは、このワタキューさんだけだ。

らいむの登録者だけでなく、工場全体で10数名の知的障がいのある人を雇用されており、一番、長い人で、もう10年以上働いているという。

 

 今回の訪問は、先日、らいむの登録者のひとりが工場内で起こしたトラブルへの対応が目的ということで、正直なところ最初は少し気の重い訪問だった。

 トラブルの内容は、プライバシーに関わることでもあるので、ここではあまり詳しく書けないが、「自分の気持ちを言葉でうまく表現できない」という不安やストレスから感情を爆発させてしまったというものだ。

 トラブルがあった当日に、会社から一報をいただいたところで、直ちに訪問させていただき、初期対応にあたらせていただいた。深刻なトラブルではあったが、会社の方からは、「トラブルが起こったからと言って、すぐに本人に仕事を辞めてもらうというわけではなく、とにかく、原因の究明と、今後、こうしたトラブルを未然に防止するための手立てを考えて、提案してほしい」というご指示をいただいていた。

 ご本人、ご家族と面談させていただき、医療機関にも相談させていただいたうえで、一定期間、休職して、不安やストレスを取り除くこと。休職にあたり、診断書を提出させていただくこと。また、休職期間中に、生活リズムが崩れてしまわないよう、福祉施設を利用すること。復職するにあたっては、再度、医師の診断書を提出し、ご家族からもご挨拶させていただくこと。何よりもご本人が今回のことを反省するとともに、「ワタキューさん」で長く働き続けたいと願っていることをご対応していただいた工場長さんと障がい者雇用の担当者の方にお話させていただいた。

 工場長さんからは、ご本人の障がい特性や思いを十分に理解していただき、「一度、雇用した以上は、会社にも障がいのある人を一人前に育てる義務がある。粘り強く、働きかけていきたい」という温かいお言葉をいただいた。

 担当者の方からは、「らいむの登録者の人に限らず、いろいろなトラブルや問題が発生している。正社員だけでなく、パートや派遣の社員も含めて、工場全体で障がい者を雇用していることは周知されているが、どのように接したら良いのか、まだまだ悩むことも多い」というご相談をいただいた。

 今回の件で、復職にあたっては、らいむから「知的障がいのある人への接し方やわかりやすい指示の出し方」などについて、まとめたペーパーを出すことをお約束させていただいている。可能であれば、そのペーパーを全社員の方に配布していただき、理解を深めていただくこと。

 また、必要があれば、らいむとしては、いつでも、どんなかたちでも、ご協力させていただくことをお話した。

 障がいのある方が、長く安心して働き続けるためには、本人を支える体制づくりが大切である。家族や会社や支援機関が、個々バラバラに「点」で支えるのではなく、情報を共有し、協力しあって、「面」で支えることが必要である。

 訪問して、障がい者雇用に対する「ワタキューさん」の真摯な姿勢と温かい励ましの言葉に触れ、会社を後にするときには、最初の重苦しさも消え、晴れ晴れとした気分になれた。

 6月議会の一般質問で、「すぐにとりくみたい」と石阪市長が答弁された、障がい者雇用に熱心な企業への「感謝状」の贈呈を、この「ワタキューさん」には是非、お願いしたい。できれば、市長自らが、会社を訪問し、働いている知的障がいの人たちにも励ましの言葉をかけてほしい。

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「ぼくうみ」映画化資金づくりにご協力をお願いします

 ウィズ町田の広報紙13号の記事を書き終えました。

 紙版発行より一足早く、ブログに掲載させていただきます。

 (以下、記事です)

 

 今回ご紹介させていただく『おさんぽいってもいいよぉ~』(ぶどう社刊)の著者の山下久仁明さんは私と同い年。町田の福祉の仲間でもあり、ウィズ町田の理事も務めていただいている関係だ。

 2006年3月28日。山下さんの長男で自閉症の障がいを持つヒロキくんが、突然の事故で亡くなったという知らせを聞いたときには、ただただ言葉を失った。

 ヒロキくんの三回忌を終えて上梓されたこの本を、山下さんから手渡されたとき、笑顔で受け取りはしたものの、「きっと、なかなか読み始めることはできないだろうな」という予感があった。

 ヒロキくんと私の長女が同い年で、生きていれば同じ高校3年生。この年代の女の子というのは、父親にとっては、どうにも扱いづらく、「可愛さ余って、憎さ百倍」という関係が続いている。

 でも、「もし、長女が突然、私の目の前から居なくなってしまったら…」と考えると、心がざらついて、どうにもいたたまれない気持ちになってしまう。

 「この本には、愛する者を失った山下さんの哀しみや痛みがいっぱいにつまっている。本を読むことで、ヒロキくんと長女、山下さんと私が重なって、自分自身がおかしくなってしまうのではないか」という不安があったからだ。

 でも、ついに「読まねばならない」ときが来た。

 ヒロキくんの事故の前から、山下さんの書いた小説『ぼくはうみがみたくなりました(ぶどう社刊)』の映画化(自主製作)の計画があり、実は私自身も呼びかけ人の一員として、名を連ねていることもあって、山下さんから資金づくりのための企業紹介を依頼されたからだ。

 勇気をふりしぼって手に取り、開いた本の最初の頁には、中学校卒業を前に、成人式を迎える5年後の自分に宛てたヒロキくんの自筆メッセージが紹介されている。

「まいにちおさんぽしてるとおもいます」

 ヒロキくんが誕生し、障がいのあることが判明したときから、どんどんと障がい者福祉の世界にのめりこんでいくことになった山下さん。

…「先行投資ならぬ『先行奉仕』」―「頑張っていろんな奉仕を先行投資のようにしていれば、いつかきっと何倍にもなった見返りが、ヒロキの元に戻ってくる…」と、

『屁理屈』をこね、奥さんを納得させて参加し続けた障がい者青年学級の活動。

『屁理屈』が『信念』に変わり、自宅を開放して立ち上げた障がい児の放課後活動の場『フリースペースつくしんぼ」。

ヒロキくんの障がいである自閉症のことを少しでも多くの人に知ってもらうために書き上げた小説『ぼくはうみが見たくなりました』―そして映画製作への挑戦。

ヒロキくんがこの世に生きた証として、ヒロキくんと一緒に『闘ってきた』歴史をつづった文章に、何度も涙しながら、一気に読み終えた。

…「障がい児にとっての不幸とは、障がいのあること自体が不幸なのではなく、頑張ろうとしない親を選んで生まれてきてしまったことこそが不幸なのだ。親に恵まれた子は、どんな子でも幸福である…」そう信じ、私は頑張ってきました。…

…いつか、きっとヒロキに再会できると信じている。そのときに「おとーさん、がんばったね~」と言ってもらいたい。だから、今は頑張るしかない。ぼちぼちと。ヒロキへのお土産はふたつ。ぼくうみの映画とこの本にする予定だ。…

 いつか、そのときが来たら…、山下さんが、ヒロキくんにちゃんとお土産を手渡すことができるよう、なんとしても「ぼくうみ」の映画化を成功させたい。

 是非、本を買って、読んでほしい。そして、山下さんの思いに共感できたなら、映画制作のためのカンパをお願いしたい。

 下記の「ぼくうみ」映画製作実行委員会のサイトも併せてご覧になってください。

 http://homepage2.nifty.com/bokuumi/

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精神障がいの人たちが安心して働ける職場

 昨日の続き…

 書類選考の書類の送付にあたって、Mさんは、履歴書、職務経歴書のほかに、自分の病気や障がいについてのこと、得意なことと苦手なこと、苦手なことを克服していくために心がけていること、また、配慮してほしいこと、趣味や特技、どうして働きたいと願っているのかを詳細に綴った自己紹介文を書き上げ、いっしょに送った。

 (らいむでは、履歴書の他に、職務経歴書やこうした自己紹介文を書くサポートをおこなっている。優秀な自己紹介文は、ご本人の許可をもらって、これから自己紹介文を書く人の手本にさせてもらっている。間接的だが、同じ障がいを持ち、同じように就職をめざしている仲間がいるということで、登録者の人たちも勇気づけられるようだ。また、らいむ独自の推薦状付履歴書を発行し、応募書類に添付してもらうようにしている)

 10日程して、Mさんの元に面接の案内が届いた。

 事前に、電話で「案内を送ります」と伝えていただき、また届いた案内状も、Mさん向けに、あらかじめ、面接の予定時間や内容が書き込まれている温かいものだった。何よりも素晴らしいと思ったのは、案内状といっしょに会社のパンフレットが同封されており、事前にしっかりと会社の概要について把握しておいてほしいという期待が込められていたことだ。

 受付で、担当者を待つ間、テーブルの上に飾られた社旗のミニチュアを見ながら、「この旗の3色には、それぞれこんな意味がある」と、パンフレットをしっかり読み込んだMさんが話してくれたことも、私には大変、嬉しいことだった。

 そして、いよいよ面接の舞台へ。

 最初にT氏から、現在のMさんの立場、今日の面接の流れについてご説明をいただいた。

 「Mさんは、現在は書類選考を通過して、採用候補者のひとりとなっていること」

 「今回の求人では、採用は本社になるが、実際に働くのは、会社から清掃委託を受けている業者の人たちといっしょであること。そのため、本社の人事課、委託を担当している総務課、そして委託先業者の担当者の3名の面接官にこの後、『登場』してもらうことになること」

 Mさんの緊張を解くように、にこやかにお話になるT氏。いきなり4名の面接官を目の前にすれば、Mさんでなくても、きっとガチガチに緊張してしまうに違いない。あらかじめ、『登場』を予告することで、いらない緊張で話せなくなってしまうような事態を避け、リラックスした雰囲気で、じっくりとMさんの人物評価をしたいという姿勢。障がいのある人に配慮した姿勢に感銘を受けた。

 質問の内容も、障がいのある人のことを考え、積極的に受け入れたいという姿勢が強く感じられるものだった。また、質問に答えるMさんの姿勢も真剣みあふれるものだった。特に印象に残った質問とMさんの答えをいくつか紹介してみたい。

Q:「今回の求人の賃金は、申し訳ないが、正直なところ安い。Mさんの生活設計は成り立つのか?」

A:「障害年金をいただいているので、年金と給料を合わせて、何とかやりくりできる」

Q:「Mさんの職歴を考えると、清掃ではなく、別の仕事の方が良いように思うが…。元の仕事に戻るといった考えはないのか?」

A:「病気になったのは、オーバーワークが原因。元の仕事に戻ることで、病気が再発することが怖い」

Q:「症状が悪化しそうなとき、自分で判断して、休憩を申し出ることはできるか?」

A:「自分で判断して、申し出ることはできる。少し、休めば回復して、持ち場に戻れると思うので、大丈夫」

Q:「(障がいに配慮して)午前、午後共に、途中休憩の時間をつくろうと考えているが、その際、他の人たちは通しで働いているため、休憩室で一人になってしまう。昼休み以外はなかなか話しかける機会もないと思うが、そのことで、無視されているという気持ちになるようなことはないか?」

A:「ご配慮には、大変感謝する。疎外感や孤独感を感じることはない」

 今回の求人は、障がい者雇用を目的に、業務の切り出しをおこない、つくりだした仕事ということで、業務内容も、定型的で分かりやすく、また、比較的、本人のペースに合わせてとりくむことができるものになっている。

 精神障がいの人たちの多くは、突発的なできごとにうまく対応できなかったり、変化についていくことが苦手であったり、優先順位をつけたり、同時に2つのことをこなすことが苦手であったり、自分の気持ちを相手にうまく伝えることができなかったりする。

 ところが、目に見えない障がいであるだけに、ややもすると、普通の人と同じことができるはずなのに、さぼっているだとか、だらけているだとか、逃げているだとか言われてしまう。

 先日、やはりMさんの面接に同行した企業では、まさに、精神障がいの人たちのことを「普通と同じ」と捉えており、「うちの会社は、早いペースでどんどん仕事が流れてきます。皆さん、早いペースは苦手とおっしゃるけれど、車椅子の人などと違って、精神障がいの方は普通の人と同じでしょ」と面接担当者が豪語したのには、なんとも、開いた口が塞がらなかった。

 ようやく法定雇用率のカウント対象になったとはいえ、現実的には、まだまだ精神障がいの人たちの就労は厳しい。そんな中で、今回、初めて精神障がい者の雇用を考えるにあたって、きっと、相当に時間をかけ、丁寧にいろいろなことを調べ、研究されたであろう会社の姿勢と面接時のご配慮に、らいむとして、また就労支援機関として、心よりお礼申し上げた。

 6月10日の町田市議会・平成20年度第2回定例会の一般質問で、障がい者の就労支援の推進について訊ねた若林議員の質問に石阪市長自らがこのように答えている。

 「障がい者雇用に貢献のあった企業に対しては、感謝状の贈呈をいたしたい」

 「障がい者の就労支援、雇用促進のためには、まず私(市長)自身が現場に行き、現場の皆さんから直接、話をうかがい、(推進策の)ヒントをいただきたい」

 Mさんが面接を受けた企業をはじめ、これまでにらいむの登録者がお世話になっている企業の中にも、本当に真摯に障がい者雇用にとりくんでいただいている企業がたくさんある。

 ぜひ、そのような企業に、市長をご案内させていただきたいと願っている。

 ※このブログでは、基本的に良い企業さんについては、どんどん名前を紹介していきたいと思っている。

 今回、記事で紹介させていただいた企業さんは、

 「株式会社 図研(ずけん) 本社中央研究所」 さんです。

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書類選考の壁が立ちふさがる!?

 昨日は、登録者のMさんの企業面接に同行した。

 Mさんは43歳。

 大学を卒業後、20年弱の期間、生協の配送の仕事に就いていたが、オーバーワークがたたり、体調を崩し、うつの症状が出て、退職を余儀なくされてしまった。

 およそ1年間の療養の後、就労移行支援事業所の利用から、社会復帰にむけての活動を開始した。途中、3ヶ月間は、PCスキルを習得することを目標に、国制度の職業訓練(委託訓練)にも無遅刻・無欠勤で通いきり、この4月から、就労移行支援事業所を卒業して、精力的な就職活動をおこなっている。

 生真面目で、堅そうな印象を受けるが、じっくり話してみると、読書、クラシック音楽の鑑賞、トロンボーンの演奏、オペラや演劇鑑賞、登山、湯治場めぐりと趣味も幅広く、話ベタで不器用だが、いつも周囲への気配り・気遣いを忘れない人間味あふれる人物だ。

 就労していた頃には、奮発して5万円もするチケットを買い、オペラ鑑賞することもあったが、今はDVDで我慢している。ぜひ、もう一度、生でオペラを鑑賞するために、何が何でも就職したいという動機は、誰も笑えないと思う。

 横浜線の中山駅から、開通してまもない横浜市営地下鉄グリーンラインに乗り、わずか8分のセンター南駅から徒歩15分のところに面接先企業はあった。(以前は、新横浜駅経由でしか行けなかったが、グリーンラインの開通でアクセスは格段によくなった)

 最初に応対していただいたのは、総務人事部マネージャーのT氏。今まで、いくつもの企業の面接に同行したが、精神障がいのある応募者の方に対して、これほどまでに、真剣かつきめ細やかな配慮のある面接を実施していただいた企業はあまりないので、今回のブログではぜひ、そのことを紹介させていただきたい。

 今回Mさんが応募したこの求人もハローワークで検索して、見つけたものだ。最近、ハローワークで求人票を見て、とても疑問にそして少し腹立たしく思うのは、障がい者(限定)求人に限っては、面接の前に書類選考というハードルのある求人がとても多いことだ。

 精神障がいのある方が就職活動をする際に、他の障がいではあまり考えることもない特徴的なこととして、「クローズ」か「オープン」かという「選択」がまずある。障がいや病気のあることを隠しておこなう就職活動が「クローズ」。すべて明らかにしておこなうのが「オープン」だ。

 「クローズ」「オープン」の問題は、また別に機会に詳しく書くとして、「クローズ」で一般求人に応募する際、特にパートの募集などでは、事前に書類選考があることの方が稀で、大体はすぐに面接日が決まる。しかし、こと障がい者求人に限っては、なぜかしら(理由はまぁ、想像はつくのだが…)書類選考のハードルがまず立ち塞がる。

 今回のMさんが応募した求人票も、まずは書類選考からということで、正直なところ、誠に申し訳ないが、私としては、「どうせ、書類選考で…」と思っていた。

 ところが、この企業の姿勢は違っていた!

 …残念! せりがや会館(らいむの所在地)の閉館時間になってしまいました。続きはまた明日。

 

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念願の石阪市長との懇談会が実現!

 2月の要望書提出以来、ずっと町田市行政に対して、お願いしてきた石阪丈一町田市長との懇談会がようやく実現した。

 昨日から、6月議会が開催したばかりという大変お忙しい時期に、懇談会の日程を調整していただいた市長ならびに所管部の皆様には心よりお礼申し上げたい。

 懇談会に許された時間は、わずか30分ということだったので、より効率的に市長にらいむの現状を知っていただき、現状が抱える問題点の解決に向けての具体的な手立てを早急に講じていただきたいという思いから、「要望書」というかたちで、ご説明・お話させていただいた。

 「要望書」の内容は、下記リンクをご覧いただきたい。

http://homepage3.nifty.com/wsc-raimu/youbousyo080603.pdf

 1.のらいむの現状と課題については、グラフ資料で視覚的な説明をさせていただいた。グラフ資料の掲載は、今後、順次させていただく予定だが、速報版ということで、とりあえずは割愛させていただくが、文章で概要だけ述べさせていただくと次のようになる。

①「らいむ」の利用登録者数は、初年度(平成16年度)末で、73名。4年目の平成19年度末で407名。そして、現在は432名と毎年度100名ずつ増えていること。

②過去4年間で、「らいむ」の支援を通じて、新規に就職した人は延べ122名。うち残念ながら離職(退職)してしまった人が50名。したがって、職場定着率は約6割。現在、「らいむ」では、特別支援学校の卒業生や登録時、すでに就職していた人などを含めて、およそ150~60名の方の職場定着支援を担っていること。

③「らいむ」の事業を運営するために、受託法人であるウィズ町田でから、過去4年間に1800万円を超える「持ち出し」をおこなっていること。法人としては、もはや、こうした「持ち出し」は不可能であること。

④就労支援事業は、三多摩地域では、15箇所の自治体で実施されているが、他自治体と比較して、「らいむ」の登録者数は飛びぬけていること。(三多摩平均の3~4倍の数)。また、らいむの400名の登録者に対して、一番小さい規模では30名未満の自治体と同じ委託料の基準で運営していること。

⑤事業規模(登録者数)の拡大に伴い、登録者支援としておこなう面接同行や職場訪問に係る流動的経費が増大し、例えば、旅費交通費では、昨年度(平成19年度)は、前年度と比較して、3.5倍に増えていること。

⑥「障がい福祉事業計画」「中期経営計画」には、平成23年度において、福祉的就労から一般就労への移行目標数60名が掲げられている。また、計画期間の5年間では、延べ170名の職場定着支援をおこなう体制が必要になること。平成19年度の目標数値15名は、「らいむ」の実績19名でクリアーできているが、これは、法人から500万円「持ち出す」ことによって整備した「らいむ」の体制をフル稼働することで、ようやく達成できた数字であり、体制を縮減せざるを得ない状況にある今年度においては、上積みどころか、現状維持さえも難しい状況にあること。

 

 これらの現状を踏まえた上で、ぜひとも実現していただきたい要望ということで、次の3点(詳細は「要望書」を参照)を要望として挙げさせていただいた。

①現行の委託料金額が、当該事業の実施について、適正額であるか否かの検証・検討をあらかじめ期間を明示したうえで、早急におこない、その結果を公表してください。

 5月20日付の回答書にも「2009年(平成21年)度に向けて検証・検討する」という記述はあるが、2009年予算に反映できるよう、然るべき時期までに検討をおこない、結果を発表していただくことを要望した。

②(らいむの)事業目的を効果的・継続的に実現するために、2008年(平成20年度)補正予算において、利用者の支援に係る「らいむ」職員の旅費交通費・燃料費の市単独加算をぜひとも実現してください。

 計画行政、予算主義の観点から、基本的に補正予算の編成は考えないという市長の考え方は十分に承知しているが、本当に必要な予算であれば、補正であれ、何であれつけることが必要と敢えて、「生意気」を言わせていただいた。また、補正予算については、当然、議会の承認を得ることが必要であるが、議会各会派に対しては、私どもの法人がご説明にまわらせていただくとお話させていただいた。

③市長の障がい者就労支援に対する熱意を広く町田市民に対して伝えてください。

 ①、②の要望と比較して、この③の要望は、まったくお金(予算)がかかる内容のものではないこと。しかしながら、私たちがもっとも市長にやっていただきたいものであることをお伝えしたつもりである。

 先日のブログでも書かせていただいたが、私たちがもっとも見せていただきたいものは、市政のトップである石阪市長自身のこの施策にかける「意気込み」に他ならない。

 幸い、日程の調整がつけば、シンポジウムには出席したいという言葉をいただくことができた。但し、9月は議会があるということなので、日程は市長の日程に合わせさせていただく。また、9月開催にこだわらず、議会閉会後の10月開催でも構わないということを述べさせていただいた。

 非常に短い時間ではあったが、石阪市長に直接、「らいむ」の窮状をお話しすることができたこと、また、シンポジウムへの参加表明をはじめ、障がい者就労支援・障がい者雇用促進にかける市長の並々ならぬ「意気込み」をお伺いすることができたことはとても有意義であったと思う。

 6月議会の一般質問では、「らいむ」の事業の所管委員会である保健福祉常任委員会の若林章喜委員長が、「障がい者の就労支援について」というテーマで一般質問に立つ予定となっている。(日程は6月10日)。残念ながら、この日、私にはすでに外出の予定が入っており、傍聴はかなわないが、障がい者の就労支援・障がい者雇用に関わる多くの皆様が傍聴されることを期待したい。

 舌足らずなブログの文章を読んで、「らいむ」あるいは法人と町田市が対立しているように受け取られる方もいるかもしれないが、無意味な対立など毛頭、頭にはない。

 「一般就労したい」「自立したい」という障がいのある人たちの願いに応えていくことこそが「らいむ」の「使命」であると考えている。その「使命」を果たしていくために、ぜひとも、町田市のトップである石阪市長の強力なバックアップがほしいと願っている。

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